パンウォンを呼び止めるプニ。場所を移して二人で話す。
泮村(パンチョン)の人達を助けて欲しいと、プニ。すでに拷問で4人も亡くなっているのだ。
『ダメだ』と、パンウォン。
『罪のない人達です』と、プニ。
『いくら罪がないと言っても、逆賊三峰と関連のある者達、何の名分もなく解き放ち、都城の中に置くことは出来ない・・・だから、生き残るために最善を尽くせと言ったじゃないか!』と、パンウォン。
『どうにもならなかったんじゃない!三峰大人と近いという理由で捕まったのなら、最初から私たちに道はなかったんじゃない!』と、プニ。
『おまえ、その眼差しは何だ?「虫よ、パンウォンをまた吐き出して」そう見てるだろ?どうして?』と、パンウォン。
『幼いころのそんな冗談が・・・どんな意味があるでしょう?』と、プニ。
『そのとおりだ。意味が無い』と、出て行くパンウォン。
外に出たパンウォンは、『世の中が外面を変え孤独にさせるか、それが怖くてためらっているのではないのか?』との、ホン・インバンの言葉を思い出していた。
『いや、違う』と、心のなかでつぶやくパンウォン。
桃花殿での和やかな宴、ヨンギュの死、チョン・ドジョンの死、南誾(ナム・ウン:남은)の死なども思い出し、楽しかった思い出と凄惨な思い出が交錯する。
最後に思い出したムヒュルの『去ります』との言葉が、プニの『去ります』という言葉と同調する。
『なに?』と、パンウォン。
『私が皆を連れて去れば、ダメですか?はい、政治の仕事がそうなので、もともと連通組織だった泮村の人たちを、そのまま都城内に置かれるのも難しいでしょう。命だけ生かして解き放っていただけるなら、誰もない所に行って静かに生きるようにします。一緒に去れるようにしてください』と、プニ。
『去ると?ダメだ。私のそばにいろ。私と婚姻して・・・ハ・・・とにかく・・』と、パンウォン。
『します。致します。そばにいろというなら居て、婚姻しろというならして、それがなんであっても、せよということをすべて致します。だから、私たち泮村の人たちだけは解き放ってください』と、プニ。
『本心なのか?そうまでする理由は何だ?泮村のその人たちが一体何だと?』と、パンウォン。
『三峰おじさんが亡くなったその日の昼に、オラビに会いました。三峰おじさんもです。その時私がもし、武器庫について話したなら、今この国は、そして大君ママは、どうなったでしょうか?また、私はどうしてそうしたのでしょうか?
大君ママを心から愛し、オラビが死のうが死ぬまいが、武器庫について話さなかったのでしょうか?いいえ。この泮村内に武器庫があるという事実が明らかになれば、この泮村にいる多くの人々が災いを被るかと、そうしました。
なのに・・・どちらでも結局・・・このようになるのでしたね。結局、今この時代の私たち民は、何もできないということでした。
それでも巡軍府に閉じ込められているその人たちは、とてもあきれるほど、私のような見るべきものがない人を信じています。 何でもするだろうと。なので私は、彼らの気持ちを破ることはできないのです』とプニ。
『それがすべてか?それで私と婚姻すると?お前、首に剣が入っても、自分の意向をまげない子だった。私と絶対婚姻はしないと、妾は死んでもダメだと!そう言った子だった。なのに、何の心も無く、たかだかその程度の理由で、私と婚姻すると?本当に理由がそれですべてか?どうしてだって!』と、パンウォン。
『力のある人だから』と、プニ。
『何?』と、パンウォン。
昔、同じことを言われたことを思い出すパンウォン。力あるものはすべてを奪うと言われ。自分はそうしないようにしようとしている人だと答えたことだ。
『私達のような民たち、いや、この国のすべての人達を、痕跡もなく消せる、そんな力のある方になられたじゃない』と、プニ。
『お前、ここに少しの間そのままでいろ』と、パンウォン。
そして、少し歩く。
『あれほど、違うと言った、お前に。初めに戻ったのだな、オレたち。ああも頑張ったのに・・・』と、心のなかでつぶやくパンウォン。
プニのところに戻ってくる。
『行け』と、パンウォン。
『え?』と、プニ。
『望むところへ行け。お前が心から望むその人達と』と、パンウォン。
『それなら?』と、プニ。
『全て解き放てと言う。行け』と言い、去っていくパンウォン。
『ムヒュル、プニ。これから、私はさらに強くなるだろう。そして、さらに孤独になるだろう・・・』
六龍が飛ぶ 第49話あらすじ2/2に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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