延礽君(ヨニングン)とイ・インジャの戦いを見ていたタムソは、たかだかこの程度で悔しいのかと問う。そして、民の悲惨な状況が見えないのかと声を荒らげる。
ここに来る道すがら、姉を亡くした妹の泣き声が聞こえていたはずだった。
言葉なく去るしか無い延礽君。
大業の中に復讐が在るのだと、タムソのはやる気持ちを押さえるイ・インジャ。
泣きじゃくる妹に、お前が大人になる時には少しでも良い世の中にするといい謝り許しを請う延礽君。
お願いがあるなら聞いてくださいますか?と、王宮見物を所望するタムソ。
女同士する話があると、延礽君を退出させる淑嬪崔氏(スクピンチェシ:숙빈최씨)。
そして、延礽君のそばについている理由、私を尋ねる理由はなんだ?と問う。
ご存知のはずです、世子(セジャ:세자)邸下(チョハ:저하)の策士であられると、タムソ。
まさか?と、淑嬪崔氏。
私のお師匠です、淑嬪ママの過去もまた知っています、隠している息子、その父親ペク・マングムまでと、タムソ。
望みはなんだ?と、淑嬪崔氏。
主上殿下にお目通りをと、タムソ。
殿下?理由はなんだ?と、淑嬪崔氏。
私の父の名はキム・イスですと、タムソ。
キム将軍の息女なのか?と、淑嬪崔氏。
はい、一時は殿下に仕え、殿下から死を賜った、まさにその方が私の父ですと、タムソ。
その方に返さねばならない借りがある、けれど、キム将軍が殿下から死を賜ったとは、どんな根拠でどうしてそんなことを口にするのだ?お前の2つの目で見たとでも言うのか?根拠もなくどうしてそう思うのだ?お前の師匠という者がそう言ったのか?殿下がお前の父親を殺したと?
獣の手で育ったといっても、皆が獣になるのではない、まさかとは思うが、私にさえそう軽々と読まれる眼差しで、殿下をどうにかできると考えているのか?お前は殿下に会ったことがあるのか?たった一度でも相対したことがあるのか?というのだ、大言壮語だが、息もできないだろうと、淑嬪崔氏。
そう言うと、外にいる延礽君を呼び、殿下は延齢君(
淑嬪崔氏の言葉で、イ・インジャに対して疑心暗鬼になるタムソ。
けれど、粛宗を目にし、『あなたですか?私の父を殺した者が?』と、心のなかでつぶやく。
顔だけ確認しろとイ・インジャに言われていたので、それですまそうと思ったタムソだったが、問安でもせねばと延礽君に言われ、粛宗に拝謁することに。
誰だと問われ、キム・ソユルだと応えるタムソ。
綺麗な名だな、だが、見覚えがあると、粛宗。そして、かわいがっていた武官にイスという者がいた、その者にとても似ている、同じ年頃の娘がいたと聞いている、名前はタムソと言ったかとも話す。
たった5歩の距離に王が、あれほど殺したいと思っていた王が5歩の距離に!と、心のなかでつぶやくタムソ。
けれど、気づいた瞬間には粛宗は目の前に来ていた。タムソの手を握り、二人はよく似合うと言い、延齢君と散策に出かける粛宗。
淑嬪崔氏が言ったとおり、息をすることさえ出来なかったタムソ。
まさか父上が知らないと思いここに来たのか?と、延礽君。
また、粛宗がキム・イスのことを話している眼差しから、粛宗が殺したというのは間違っている、誤解だ、イ・インジャが騙していると断言する。
誤解でもなくウソなはずがない、絶対にそうではダメでもありと、タムソ。
イ・インジャに揺れていると告白し、真実だと信じたものがこれ以上真実ではなくなり、自分に関係がないと思ったものが関係なくはなくなった、許してほしい、このまま崩れる前に剣を抜きたいと、タムソ。
できるのか?一人で?と、イ・インジャ。
頷くタムソ。
望み通りにしろと、イ・インジャ。
本心ですか?と、タムソ。
私が二言を言ったことがあるか?と、イ・インジャ。
テギルの腕前は確実に上がっていた。
呼吸、眼差し、度胸の3つが揃ったと認めるキム・チェゴン。けれど修行が終わったとは言わず、外の空気でも吸いに行こうと、遠回しな表現をする。
こうして里に降り手買物をする二人。
途中、キム・チェゴンの人相書きを発見し、懐にしまうテギル。
山中に帰る二人。
言いたいことを言えと、キム・チェゴン。
師父ほどの手練が山中に隠れ住んでいるのはおかしいと思っていたが、一体正体はなんなんだ?と、テギル。
牌を見せるキム・チェゴン。
訓練都監(フンリョントガム:훈련도감)の軍校だったキム・チェゴンだとわかるテギル。
一時は私も武官だった、この国のために命を捧げる誓をした、けれど・・・と、キム・チェゴン。
そして、昔のことを思い出す。
自分が目をかけていて実力もあったファン・ジンギが、後ろ盾がないという理由で昇進できなかったことがあり、毎年繰り返される不正腐敗で朝廷が腐っていると感じ、それ以上残っていられなかったことを吐露する。
そして、王を殺すつもりだ、お前にも事情があるように私にも事情があるので、防ごうと思うなと、キム・チェゴン。
そのころ、朝廷に王を暗殺するという予告が届いていた。
そなたたちが仕える王は死んで当然、防げるのなら防いでみろとの内容だった。
世子、延礽君、臣下がうろたえている中、粛宗が便殿に入ってくる。
兵判(ピョンパン:병판)、内禁衛(ネグミ:내금위)、義禁府(ウィグムブ:의금부)、捕庁(ポチョン:포청)、そうも自信がないのか?と、叱責する。
世子が対応するというが、粛宗が指名したのは延礽君だった。
自分ではダメだとひれ伏す延礽君。
私の剣になると言ったのではないのか?と、四寅剣(サインゴム:사인검)を下賜する粛宗。
『父上、私にはあまりにも重い剣です』と、延礽君。
『貴様が、その剣を負い私を守る自信がないのなら、お前はその何も守ることは出来ないだろうよ。お前自身さえ』と、粛宗。
弓を握り、襲撃準備を整えるタムソ。
『防ぐなら?オレが防ごうとするなら、どうするんだ?』と、テギル。
『それなら死ぬだろう。お前と私、二人のうち一人』と、キム・チェゴン。
テバク 第9話あらすじ に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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