イニョプの道（原題：下女たち）　第1話あらすじ・解説　チョン・ユミ、オ・ジホ主演韓国ドラマ

チョン・ユミ（정유미）、オ・ジホ（오지호）、キム・ドンウク（김동욱）、イ・シア（이시아）、チョン・ソミン（전소민）主演で、JTBCにより2014年12月12日から放送された

イニョプの道（原題：下女たち：ハニョドゥル：하녀들）

の第1話あらすじ・解説です。

イニョプの道（原題：下女たち）　キャスト・登場人物（あらすじ含む）　チョン・ユミ、オ・ジホ主演韓国ドラマ

イニョプの道（原題：下女たち）　あらすじ＆解説まとめ

※NHKでは2016年4月3日から放送

イニョプの道（原題：下女たち）作品データ
イニョプの道（原題：下女たち）　第1話あらすじ・解説
1. 咸興差使（ハムンチャサ：함흥차사）
2. 舞台は漢陽？
イニョプの道・第1話あらすじを簡単におさらい

イニョプの道（原題：下女たち）作品データ

韓国JTBCで2014年12月12日から放送開始の韓国ドラマ　全20話
脚本：チョ・ヒョンギョン（조현경）
演出：チョ・ヒョンタク（조현탁）
あらすじ：朝鮮時代の奴婢の話を描いたモダン史劇で、身分と階級を跳び越える運命克服のストーリーを描いたドラマ。

イニョプの道（原題：下女たち）　第1話あらすじ・解説

初回ということでキャスト情報を熟読すると、内容はわかると思います。

けれど、このキャスト情報が曲者で、翻訳すると1万字以上に！

韓国語のニュアンスを崩さないように訳したので日本語的には変な箇所がありますが、十分に参考になるかと。

舞台は建国初期の朝鮮。

1392年に朝鮮を建国した太祖（テジョ：태조）李成桂（イ・ソンゲ：이성계）は、第3代太宗（テジョン：태종）李芳遠（イ・バンウォン：이방원）が即位すると咸興（ハムン：함흥）の別宮に移る。

建国初期だけにこの頃の事情はとても複雑で、この状況となるには伏線があった。

※ちょっと小難しいので、歴史が苦手な方は飛ばしましょう。

咸興差使（ハムンチャサ：함흥차사）

イ・ソンゲはパンウォンの腹違いの弟で8男の李芳碩（イ・バンソク：이방석）を世子（セジャ：세자）に擁立していた。

1398年、第1次王子の乱で、その異腹弟パンソクを、建国の最大の功労者である三峰（サムボン：삼봉）鄭道伝（チョン・ドジョン）もろとも抹殺したパンウォンは、臣下の反発や民心を鑑みて敢えて王にならず、同腹でイ・ソンゲの次男・定宗（チョンジョン：정종）李芳果（イ・バングァ：이방과）を王に擁立する。

その後、1400年の第1次王子の乱で、敵対関係となってしまったイ・ソンゲの4男で同腹の兄・懐安大君（フェアンデグン：회안대군）李芳幹（イ・バンガン：이방간）を討ち流刑とし、完全に敵を排除した状態で自分は世子となる。

※兄弟なので王世弟（ワンセジェ：왕세제）とすべきだが、パンウォンは兄の即位を無いものと看做していた。

その数ヶ月後に定宗はパンウォンに譲位し、ようやくパンウォンが王となったものの、腹違いとはいえ弟二人を殺したパンウォンに憎しみさえ抱いていたイ・ソンゲは咸興（ハムン）に移る。

パンウォンは咸興に差使を送る。一度は戻っていたイ・ソンゲだったが、2度目には頑として戻らず、差使を何度も送るも、差使はことごとく帰ってこない。イ・ソンゲに殺されていたからだ。

こうして、行ったきり頼りもなく帰ってこないという意味の咸興差使（ハムンチャサ：함흥차사）という故事が生まれた。

結局、最後にはイ・ソンゲの王師である無学大師（ムハクデサ：무학대사）の説得により、ようやく漢陽（ハニャン：한양）に戻ることと相成った。

差使が帰ってこなかった時期は1402年11月以降で、無学大師の説得が12月と言われているため、第1話の設定はこの時期に違いない。

また、この逸話は自体は正史ではなく外史で、400年ほど下った李肯翊（イ・グンイク：이긍익）著の燃藜室記述（ヨルリョシルギスル：연려실기술）に記述されている。

ちなみに当時は、王または王を経験し位を退いたものが3名いるという、歴史上まれな状況だった。

イ・ソンゲは太上王（テサンワン：태상왕）で、イ・バングァは上王（サンワン：상왕）だった。