キム・サンジュン(김상중)、キム・テウ(김태우)、イム・ドンジン(임동진)、イ・ジェヨン(이재용)主演のKBS1大河ドラマ
懲毖録(チンビロク:징비록)
の第5・6話視聴感想(あらすじ含む)です。
懲毖録(チンビロク:징비록)作品データ
- 韓国KBS1で2015年2月14日から放送開始の大河ドラマ
- 脚本:チョン・ヒョンス(정형수)、チョン・ジヨン(정지연)
- 演出:キ、ウ・サンフィ(김상휘)、キム・ヨンジョ(김영조)
- あらすじ:リュ・ソンニョン先生が執筆した『懲泌録』の内容を基に、壬辰倭乱が発生する前から李舜臣将軍が戦死した露梁(ノリャン)海戦までの時期に朝廷で繰り広げられる話
- 視聴率 第5話8.7% 第6話9.5%
懲毖録(チンピロク:징비록)第5・6話視聴感想(あらすじ含む)
第5話で8%台まで下落したものの、第6話で9%台に戻しました。
ストーリーは破綻しておらず十分にクオリティーを保っていますが、いまいち数字が伸びないのが残念なところです。
李舜臣(イ・スンシン:이순신)の名前がちらほら出始めましたので、彼が出てくると状況が変わってくるかもしれません。 (現在キャスティングが進行中らしいです)
今回はワンポイント用語解説を。
柳成龍(ユ・ソンニョン:유성룡)は現在のところ東人(トンイン:동인)で、敵対勢力が西人(ソイン:서인)です。
ソインと似た発音の言葉で小人輩(ソインベ:소인배)という言葉があります。これは小人の輩という意味で、お前は小者だと悪口を言う時に使う言葉です。
発音が似ているので混乱するかもしれませんが、よく出てくる単語なので聞き分けをしてみてください。
今回も史実の要点を踏まえてストーリーが推移していきました。
未決定の世子(セジャ:세자)を冊封することにより次世代に向けての一大勢力を構築しようとする西人(ソイン)。それに大いなる拒否感を示す宣祖(ソンジョ:선조)。
この時代を語るには必ずこの構図を抑えて置かなければなりません。
現在のところ、恭嬪(コンビン:공빈)の産んだ臨海君(イメグン:임해군)と光海君(クァンヘグン:광해군)、そして現在の貴人金氏の産んだ信城君李珝(シンソングン イ・フ:신성군 이후)が主な王子ですが、残念ながら大君がいない状況です。
後に大君が誕生すれば、後宮腹の世子を冊封したことが災いとなることは明白であり、また、宣祖自身も健勝だったため、世子冊封を極端に嫌っていました。
西人(ソイン)も一枚岩ではなく、左議政(チャイジョン:좌의정)の鄭澈(チョン・チョル:정철)が宋翼弼(ソン・イクピル:송익필)の計略を元に世子冊封を進めようとする一方で、同じく西人の梧陰 尹斗壽(オウム ユンドゥス:오음 윤두수)は光海君の人柄に惚れ込み世子にすべきだと考えます。
一旦東西が合意して世子冊封を進言することになったものの、領議政(ヨンイジョン:영의정)の鵝溪 李山海 (アゲ イ・サネ:아계 이산해)は、企みを看破してそれを柳成龍(リュ・ソンニョン:류성룡)に告げました。
当日になって李山海は風邪を引いたと言い出処せず、結果として柳成龍が初耳だと言い西人を裏切る格好となります。けれど、実質的には計略に乗らなかっただけです。
この結果、鄭澈は左議政(チャイジョン:좌의정)の地位を追われ、変わってソンニョンがその地位に上がります。
日本の状況が正確にわからず、通信使(トンシンサ:통신사)の帰りを待つ朝廷。戻ってきた通信使の意見は東西で全く違うものでした。
西人で正使の黄允吉(ファン・ユンギル:황윤길)は急迫的な危険性を訴え、東人で副使の金誠一(キム・ソンイル:김성일)は真反対の主張を繰り広げ豊臣秀吉は虚勢だと報告します。
声の大きい物の主張が通るのが世の常であり、この時の勢力も東人が優勢にありました。このことが後に大事に至るわけです。
大司憲(テサホン:대사헌)尹斗壽(ユン・ドゥス)は司憲府(サホンブ:사헌부)の独立した捜査権を立てに、ソンニョン宅へ家宅捜索に入ります。
李舜臣(イ・スンシン:이순신)から賄賂を受けたという名目です。けれど、賄賂の絹の反物が出るどころか、スンシンの母の諺文(オンムン)の手紙と手製の綿入れが出てくるだけでした。
その母からのソンニョンへの感謝の手紙を読み、尹斗壽はソンニョンへの見方が変わります。
そして、李舜臣の事を知る武人を呼び出し、正しく事を説明しようとしない態度を叱責しつつ、スンシンが清廉な武将だが上官の(有効的でない)命令を聞かないきらいがあるということを知ります。
こうして、尹斗壽は李舜臣の階級を飛び越した抜擢にも賛同することになったのです。
補足:柳成龍の官職推移
兵曹判書(ピョンジョパンソ:병조판서)→吏曹判書(ジョパンソ:이조 판서)→右議政(ウイジョン:우의정)→左議政(チャイジョン:좌의정)
文責:韓国ドラマあらすじ団
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