キム・ジェジュン、ユイ主演KBS水木ドラマ
マンホール ー ふしぎの国のピル(メンホル ー イサンハン ナラエ ピル:맨홀 – 이상한 나라의 필)
の最終回視聴感想(あらすじ含む)です。
マンホール ー ふしぎの国のピル 作品データ
- 韓国KBSで2017年8月9日から放送開始の水木ドラマ
- 脚本:イ・ジェゴン(이재곤)
- 演出:パク・マニョン(박만영)『甘い秘密』、ユ・ヨンウン(유영은)『推理の女王(サブ)』『太陽の末裔(サブ)』
- あらすじ:主人公が一週間後予告された結婚を阻むためにタイムスリップをして、過去と現在を行き来する過程を興味深く描いたストーリー。
マンホール ー ふしぎの国のピル 最終回視聴感想(あらすじ含む)
世紀の大駄作のレッテルを貼られた『マンホール』の全16話が終了しました。
この不名誉なレッテルは、当作品が記録した視聴率に起因します。
初回の3.1%でも悲劇的な数値ですが、2話目以降に更に下落し、1.4%という過去に見たことのない数値を記録。
視聴率グラフはこちら → 韓国ドラマランキング
それもそのはず。
1991年に視聴率統計を取り始めて以降、地上波のドラマとしては過去最低だったからにほかなりません。
ついでなので、ここで『マンホール』も含めた過去の迷作を見てみましょう。
※ついでだけど長い!
歴代最低視聴率作品
- マンホール ー ふしぎの国のピル(メンホル ー イサンハン ナラエ ピル:맨홀 – 이상한 나라의 필:KBS2) 1.4%(2017)
- バカみたいな愛(パボガットゥン サラン:바보같은 사랑:KBS2) 1.8% (2000)
- 死六臣(サユクシン:사육신:KBS2) 1.9% (2007)
- 秋の夕立(カウル ソナギ:가을 소나기:MBC) 2.3% (2005)
- いい加減な興信所(オルラントゥンタン フンシンソ:얼렁뚱땅 흥신소:KBS2) 2.4% (2007)
バカみたいな愛
これまでワーストだった『バカみたいな愛』。
実はあのノ・ヒギョン作家の作品だったんですよ。
『彼らが生きる時代』『その冬、風が吹く』『大丈夫、愛だ』を執筆した大作家にも、こんな不名誉な記録があったんですね~。
どうしてこんなことになったかというと、裏ドラマがイ・ビョンフン監督作品の許浚(ホ・ジュン:허준)だったから。
韓国獣にシンドロームを巻き起こしたほどの大ヒット作の裏で、各ドラマが軒並み苦戦を強いられたという裏事情がありったのです。
ちなみに、『ホ・ジュン』の最高視聴率は63.5%でした。
女優のペ・ジョンオクさんは今でもノ・ヒギョン作品に出演していますね。
死六臣(サユクシン:사육신)
『死六臣』は機材提供などをKBSが行い朝鮮中央放送が作成した歴史ドラマです。
このように記述しただけではピンとこない方が多いかもしれませんね?
はい、メイド・イン・北朝鮮です。
韓国のスター俳優が出演しているわけでもないので、数字が取れないのは必然ですね。
秋の夕立
左から、キム・ソヨン、チョン・リョウォン、オ・ジホと、現在の基準ではなかなかのメンバーが揃っていた作品です。
この作品はオ・ジホが薯童謡(ソドンヨ:서동요)に出演できなくなる問題でゴタゴタもありました。
また、チェ・ジンシル主演の同時間帯作品、『バラ色の人生』が最高視聴率41・1%を記録するなど、ツイてない作品でした。
上記のように、強力な同時間帯ドラマの存在や、特殊事情が絡んでいないにもかかわらず『マンホール』は不振を極め、タイトルが暗示しているかのようにマンホールに落ちてしまいました。
(1.4%の日はサッカーワールドカップの最終予選と重なった不運はありましたが、他の日にもワースト1位タイを記録しているので、言い訳はできません)
では、その原因を探っていきましょう。
マンホール不信の原因は?その1. KBSは駄作メーカー
『マンホール』以前もワースト1・2・4・5位はKBS2のドラマでした。
今回『マンホール』がワースト1位になったことで、ワースト1・2・3位を独占してしまいましたね。
このことが物語っているように、KBSは昔から気を抜いてドラマを作ることが多いです。
もちろん現場では懸命にやっているのでしょうが、ウィークリードラマでは毎年何本かは『またか・・・』という作品を見受けます。
マンホール不信の原因は?その2. ストーリーの連続性がなかった
あまりにも過去や未来に飛びすぎて、ピル以外のキャラクターが時間旅行の存在を知らずにストーリーが描かれていたため、各話の連続性が途切れてぶつ切り感が否めませんでした。
韓国ではあまりに多くのドラマが制作されることもあり、途中から視聴を始める人も多いのですが、そのような視聴者が途中から視聴してもわけがわからないため、視聴率が伸びなかったのです。
マンホール不信の原因は?その3. ジェジュンの登場があまりにも多すぎた
主演俳優だから割り振りが多いのは当然のこと。
それでも、あまりにもジェジュンの尺が長すぎました。
その原因は前述のようにピルしか時間旅行のことを知らなかったせいです。
そのことにより、ドラマ内で時間旅行についてピルが説明する機会が多く、しかも時間旅行をするたびに説明するので、似たようなシーンが毎週繰り広げられました。
そのため、当ドラマはジェジュン・ファン向けのプロモーションドラマのように映りました。
キム・ウンスク作家などは、おそらくタイムキープをしているのですが、脇役に至るまで少しでも時間を割いてバランスよく登場させます。
けれど、イ・ジェゴン作家にはそんな芸当はできませんでした。
結局、作家に筆力がなかったと言うことでしょうね。
マンホール不信の原因は?その4. ユイの魅力がわかりません!
これは個人的な見解かもしれませんね。
昔から彼女の出演する作品は飛ばしています。
今回はジェジュンと競演ということで視聴したのですが、やはり彼女の魅力がわかりませんでした。
演技もうまくないし、顔の表情もぎこちないし、滑舌も良くないし・・・。
マンホール不信の原因は?その5. ケーブル系の存在
これまでは地上波3作品の巴戦でした。
けれど、数年前からケーブル系でドラマを制作するようになり、年々強力になりつつあります。
今回競合したクリミナル・マインド(クリミノルマインドゥ:크리미널마인드)は3%程度の視聴率でした。
たかだか3%ですが、確実に視聴者が奪われているのは事実です。
中には10%近く視聴率を獲得するものもあるし、『トッケビ』に至っては18.680%の最高視聴率を記録しました。
また、これまでの感覚だと、主役級俳優4人で構成されるのが韓国ドラマの印象でした。
しかしながら、昨今は地上波でも主役級が二人しか揃わない事が多く、今回のようにアイドル出身俳優のみという厳しい状況も生まれています。
そうなると、主役級俳優のボリュームが必然的に低下してしまい、それに比例して視聴に対する期待値も下がってしまいます。
今後ますます競争が熾烈になり、『マンホール』の記録を破る作品が出てくるかもしれませんね。
最終回はそれなりに良かった
映画『卒業』からの本歌取りでしたが、ラブコメなのであれでよかったと思います。
それにしても、韓国って公務員の価値が無茶苦茶高いですよね~。
日本だとそれなりに勉強すれば公務員にはなれますが、韓国だと何年もチャレンジしますもんね。
それでも慣れない人が大勢いるし。
ま、公務員に限らず、正社員は狭き門です。
今回、歴代最低ドラマをフル視聴する機会もめったにないだろうと思い、最後まで貫徹しました。
けれど、ぶっちゃけ、ジェジュン・ファン以外のドラマフリークの皆さんは、スルーしてもいいと思いますよ。
起きたことは仕方ないので、ジェジュンの次回作に期待しましょう。
モダンな印象のほうが強いかもしれませんが、個人的には歴史モノの演技を見たいです。
そろそろ王になってもいい頃かも。
文責:韓国ドラマあらすじ団
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