キム・ナムギル、キム・アジュン主演tvN週末ドラマ
名不虚伝(ミョンブルホジョン:명불허전:名不虛傳)
視聴率もかなり高く、面白く視聴しています。
『トッケビ』以降で一番面白いドラマと言っても過言でない当ドラマですが、レビューのタイミングを逃してしまいました。
そこで、遅ればせながら、ホ・イムにスポットを当てて、ドラマを紹介したいと思います。
名不虚伝(名不虛傳) キャスト・登場人物紹介 キム・ナムギル、キム・アジュン主演韓国ドラマ
名不虚伝(ミョンブルホジョン:명불허전) 作品データ
- 韓国tvNで2017年8月12日から放送開始の土日ドラマ
- 演出:ホン・ジョンチャン(홍종찬)『ディア・マイ・フレンズ』『マイ・シークレット・ホテル』
- 脚本:キム・ウニ(김은희) 『女王の教室』
- あらすじ:鍼を持つ朝鮮最高の韓医師ホ・イムと、メスを持つ現代医学信奉者・外科医ヨンギョンが、400年を跳び越えて繰り広げる朝鮮往復医療活劇。
- 視聴率:第8話6.357% 視聴率グラフはこちら → 韓国ドラマランキング
名不虚伝(ミョンブルホジョン)の意味
名前はいたずらに伝わらないとい意味。
名声が広く知られているのには、それだけの理由があることを指す言葉。
司馬遷が編纂した史記に出典があり、戦国四君の一人で政治家の孟嘗君田文(もうしょうくん でんぶん:? – 紀元前279年)と、彼の人徳のもとに集まった数多くの食客に絡んだ故事に由来する。
ホ・イムとは?
キャスト情報に許任(ホ・イム:허임:1570-1647)と、漢字表記&年数を併記していることからも分かるとおり、実在の人物です。
1570年は宣祖(ソンジョ:선조)3年、1647年は仁祖(インジョ:인조)25年。
途中に第15代光海君(クァンヘグン:광해군)を挟み、3代の王に仕えました。
しかも、彼が生きていた時代は大激動の時代で、1592年には壬辰倭乱(イムジンウェラン:임진왜란)、1598年には丁酉再乱(チョンユチェラン:정유재란)が起きています。
この2つは秀吉の朝鮮出兵、文禄・慶長の役ですね。
更に時代が下り、清のホンタイジにより漢陽(ハニャン:한양)を陥落させられた丙子胡乱(ピョンジャホラン:병자호란)が1636年に勃発。
外敵の侵入を許し朝鮮が蹂躙された時代を彼は生き抜きました。
そんな中で医学の発展に大変な寄与を見せた彼の功績には、ある種のアイロニーさえ感じてしまいますね。
では、彼の一生を追ってみましょう。
ホ・イムの生涯
本貫・河陽(ハヤン:하양)または陽川(ヤンチョン:양천)。
鍼灸に優れ、宣祖(ソンジョ)の時、王を治療した功で、東班(トンバン:동반:文官のこと)の位階を受けた。
1612年(光海君4年)、許浚(ホ・ジュン:허준)とともに醫官錄(医官録:ウィグァンロク:의관록)に3等功臣として記録される。
1616年(光海君8)に永平縣令(ヤンピョン ヒョルリョン영평현령)に任命され、翌年には楊州牧使(ヤンジュ モクサ:양주목사)・富平府使(プピョンブサ:부평부사)を経て、1622年(光海君14)に南陽府使(ナミャンブサ:남양부사)となった。
朝鮮で最上の鍼医という評価を受けた。
著書には、鍼灸經驗方(チムグ キョンヒョムバン침구경험방:1644)、東醫聞見方(トンイ ムンギョンバン:동의문견방)などがある。
賤民出身?平民出身?
ドラマでは賤民出身とされていますよね?
『全羅道(チョルラド)羅州(ナジュ)の奴婢の家庭で生まれ、親の病気のために医員の家に行き雑事をしつつ医術を学び始め、鍼灸術を身につけた』との百科事典の表記があります。
一方で、常民(サンミン:상민)樂工(アッコン:악공)の許億福(ホ・オクポク:허억복)の息子との表記もあります。
常民はいわゆる平民で、樂工は楽師のことです。
同時代の大医員・許浚(ホ・ジュン)も、庶子出身の医官にも関わらず、法度を曲げて高い官職が授けられていますよね。
特に外敵の侵入が多く混沌としていた時代だけに、王が特に目をかけた人物は、出自に関係なく官位が与えられています。
では実際にはどうだったのでしょう?
官位を授けたい王の意志があるものの、さすがに奴婢出身ではまずいということで、常民出身ということを後付けした可能性があります。
逆に、もともと常民だったにもかかわらず、やっかみを受けて奴婢出身とされていた可能性も否めません。
この時代は都合の良いことに、戦乱で多くの文章が燃えているため、常民への身分偽装は比較的簡単でした。
ちなみに、常民なら文官にはなれなくても医官にはなれます。
いずれにせよ、ホ・イムは、理論と実践を融合させて、朝鮮の鍼灸術の発展に寄与した人物として、当時だけでなく後世でも評価の高い人物です。
ホ・イムの年齢は?
キャスト情報では30歳となっていますよね?
ホ・イムは1570年生まれです。
壬辰倭乱(イムジンウェラン)が勃発したのは1592年。
数えで23歳のはずです。
ドラマでは若干年齢を盛ったようですね。
許浚(ホ・ジュン:허준:1539-1615)は親戚?
ホ・ジュンの本貫は陽川(ヤンチョン)。
一説にはホ・イムの本貫も陽川なのですが、陽川許氏の有名人のリストには入っていません。
そのため、本貫違いで親戚ではないと思われます。
ただし、韓国の許氏はそのすべての源流が同一なので、DNA的には同族であるといえます。
ちなみに、その源流とは、金首露(キム・スロ:김수로)の妃・許黃玉(ホ・ファンオク:허황옥)です。
彼女はインドの阿踰陀国(アユタグク:아유타국)の公主(コンジュ:공주)でした。
どちらの本貫も30代以上下った高麗時代の人物が始祖となっています。
キム・ナムギルの演技が絶妙で、絶対オススメのドラマ
最初はスルーしていたのですが、コメント欄のsallieさんの書き込みを見て視聴し始めました。
そのため、一気に4話を視聴したのですが、あまりに面白くて4時間ぶっ通しで見てしまいましたよ。
今までありそうでなかった双方向タイムトラベルというのも混沌が混沌を呼び、視聴していてスリリングです。
また、歴史ドラマ好きの琴線に触れる朝鮮ギャグと言っていいホ・イムのリアクションが滑稽で笑えるんです。
キム・ナムギルは過去の作品ではシリアスな役柄が多かったですよね。
今回は小走り一つだけでも笑いを振りまくコミカルな演技を見せています。
それだけでも秀逸なのですが、ふと真剣になったときの引き締まった表情も良いんですよね~。
いや~、演技力高いわ!
というわけで、絶対に損はしません。
今からでも追っかけて、ぜひ視聴してください!
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント
偶然見始めてはまっています。韓国語が初歩なので、もっぱら英語字幕で見ています。
最初は「仁」」の2番煎じかと思ったのですが、どうやら間違い。(仁の韓国版はありますよね)。軽妙な動きや、豊かな表情も魅力です。
このドラマで出会った主人公の俳優とヒロイン女優ですが、二人ともうまい。ストーリーも毎回ハラハラドキドキ、次が待たれる展開。わき役の方々はおなじみの芸達者な人がたくさん。ホジュンを絡ませているのも謎が謎を呼ぶ展開。脚本もしっかりしている。現在12話ですが、16話の予定とか。、見て決して落胆しないドラマだと思いますね。(それにしても事件ものは結構面白い番組がありますが、最近は本格的歴史ドラマがないのが寂しい。)