第3話
父も祖父もいないため、中宗(チュンジョン)に婚書を書いてくれと頼むが断れたため、自分で書いて申命和(シン・ミョンファ)を尋ねるウィソン君イ・ギョム。
中宗はお忍びの温幸(オンヘン:온행)で江陵(カンヌン)にやってくる。
そこで、イ・ギョムに下賜した安堅(アンギョン:안견)の『金剛山図(クムガンサンド)』を模写する少女・師任堂(サイムダン)に出会う。
その少女は、見たこともない金剛山だから、自分の絵には魂がなく偽物だという。
また、女の身では実際に見に行く自由もなく、上疏も上げられないと、不満を吐露する。
絵だけでなく口も大したものだと感心し、いつの日かそなたの願いが叶うことを願うと告げる中宗。
師任堂(サイムダン)に惚れているイ・ウォンスが、垣根越しに覗いている。
中宗は一見した人物が、趙光祖(チョ・グァンジョ)らが反逆を企てる席でも、自分を庇護してくれた申命和だと気づく。
そして、そんな臣下が一人でもいればと詩を送る。
己卯逐客(キミョチュッケク)との言葉と、中宗の諱・李懌(イ・ヨク:이역)との署名を見て震える申命和。
悲しいな、可哀想な我が民ら、天の道理さえ皆失ったのだな、己卯年に追い出された人たち、私の心だけつらいな・・・国に人はおらず、誰も私を理解してくれないので、私の孤独なもどかしい心を、誰に話そうか・・・
中宗を追いかけ、姿が見えないながらも礼を尽くす申命和。
父が模筆していた詩を見る師任堂(サイムダン)。
比翼の鳥を刻んだ半印をイ・ギョムに贈る師任堂(サイムダン)。
もう一翼は婚礼の日にイ・ギョムに作って欲しいと告げる。
約束するイ・ギョム。
そして、中宗から可視された貴重な墨を贈る。
明の皇室で使われている龍煤墨(ヨンメムク:용매묵)だと分かり、次に差し出されたイ・ギョム自らが描いたテンギには目もくれない師任堂(サイムダン)。
興奮のあまり、師任堂はイ・ギョムに口づけをする。
二人を引き合わせてくれた『金剛山図』に二人の心を込めた詩を残すことに。
そこに比翼の鳥の半印を押すイ・ギョム。
ソ・ジユンとハン・サンヒョンは師任堂(サイムダン)の日記をここまで読み進めていた。
そんな小説でもあるのか?と、まだ事を把握していないサンヒョン。
また、ギャラリー・ソンとミン教授とが、ニセの絵を国宝にしようとして動いているとも話す。
家に帰り、美人画から半印を発見するチユン。
チユンが何かしら解読を試みている折にサンヒョンも姿を現さなくなったので、気になり始めるミン教授。
そこで、弟子二人にサンヒョンの監視をさせることに。
チユンの家に借金取りが押し寄せる。
それを助けるサンヒョン。
サンヒョンが彼氏だと言ったことに引っかかりを感じるキム・ジョンヒ。
共同経営者の死を確認するチョン・ミンソク。
隠された遺書から、今回の件にギャラリー・ソンの秘密資金が絡んでいる事を知る。
朝鮮時代。
領議政(ヨンイジョン:영의정)ユン・ギョンポに賄賂を贈る平昌県令ミン・チヒョン。
そこに一人息子のユン・ピルが、金剛山遊覧に送ってくれと言い入ってくる。
どうしようもない息子のようだが、その人を引き受けるミン・チヒョン。
八道一のウンピョン寺の高麗紙を買い付けようとするが、それを断られるミン・チヒョン。
そこで、職人を買収することに切り替える。
垣間見た水月観音図を思い出しながら模写する師任堂(サイムダン)。
そこに中宗(チュンジョン)が残した詩を書く。
そこに突然現れた流民の少女に、後日もっと多くの食べ物を持ってくると約束する。
また、観音図もやる。
昼間に見た贅沢と流民という相対する状況に違和感を覚え父に話す師任堂(サイムダン)。
婦女上寺之禁(プニョサンサジグム:부녀상사지금)を理由に、二度と行くなという申命和(シン・ミョンファ)。
師任堂(サイムダン)は下女タミに文を託す。
タミは腹を下し、その文をにソクスン託す。
詩を口ずさんでいるイ・ギョム。
その詩をつい口ずさむソクスン。
その声に、師任堂(サイムダン)がやってきたのかと思い出てみると、居酒屋の娘だった。
欧陽脩の詩だと知っており漢字も知っていることに感心し、筆を贈るイ・ギョム。
また、夜更けに何をしているのかと問う。
タミおばさんが・・・と、ソクスン。
婚事の返信かと思い尋ねるイ・ギョム。
その言葉に、文を取り出すことをやめるソクスン。
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