イ・ジョンソク(이종석)、ペ・スジ(배수지)主演SBS水木ドラマ
あなたが寝てる間に(タンシニ チャムドゥン サイエ:당신이 잠든 사이에)
の最終回視聴感想(あらすじ含む)です。
あなたが寝てる間に キャスト・登場人物紹介 イ・ジョンソク、ペ・スジ主演韓国ドラマ
あなたが寝てる間に 作品データ
- 韓国SBSで2017年9月27日から放送開始の水木ドラマ
- 演出:オ・チュンファン(오충환) 『ドクターズ』、パク・スジン(박수진)
- 脚本:パク・ヘリョン(박혜련) 『ピノキオ』『君の声が聞こえる』
- あらすじ:誰かに近づく不幸な事件・事故を夢であらかじめ見ることができる女姓と、その夢が現実になることを防ぐために孤軍奮闘する検事の話
あなたが寝てる間に 最終回視聴感想(あらすじ含む)
まずは視聴率から。
第31話8.7%、最終回(第32話)9.7%と、残念ながら10%を超えることはできませんでした。
運の悪いことに『アジアプロ野球チャンピオンシップ2017』の日韓戦があり、しかも延長戦によりドラマとかぶってしまいました。
これさえなければ自己記録での終幕となっていたことでしょう。
とは言え、最高視聴率は第14話の10.0%で、分割放送ではなく60分の放送だと実質は9%台でした。
先行した『病院船』を途中で抜いて1位になることもあり、後半はずっと1位だったものの、数字的には少々残念な結果に終わっています。
個人的にはとても楽しんで視聴できたし、クオリティーの低いドラマでもありませんでした。
けれど、このような数字になったのには、何かしらの要因があると思われます。
そのあたりを探ってみましょう。
視聴率が低迷した要因
視聴IQを要求するドラマだった
若者が史劇にうまく乗り切れないのは、史劇に必要な予備知識が希薄で内容に入って行けないためですよね?
もっとも、最近の史劇はほぼ現代劇と言っても良いものばかりですが・・・。
一方で、当ドラマ『あなたが寝てる間に』では、予知夢を複数人が見てしまい時空が交錯するために視聴IQ が要求され、モダンな感覚が希薄な年配層が多く離脱したものと思われます。
ひょっとすると、視聴IQの高くない若者も難解と感じたかもしれません。
ドラマでも勉強でもそうですが、少しハードルの高いものだと心地よい負荷と捉え越えてみようとチャレンジするものですよね?
けれど、あまりにもハードルが高いと、最初からチャレンジしなくなります。
当ドラマでは、過去・現在・未来(予知夢)がバラバラのパズルのように散らばっており、そのピースをはめるには一定水準以上のIQが求められました。
そのため、負荷に耐えられずドロップ・アウトした視聴者が少なからず発生したのでしょう。
昨今のドラマは、製作者側のチャレンジにより、視聴IQを要求する作品が増えてきているように思います。
現在放送されているtvNのブラック(블랙)も、未来の死が見えるという設定で当作品と類似しており、また過去の回想も多く織り交ぜているため、視聴者が立ち位置を見失いやすい構成です。
個人的にはこのような製作者側の視聴者への挑戦は大歓迎なのですが、コマース的には大衆への迎合、言い換えれば難解さを抑えた歩み寄りが必要なのかもしれませんね。
悪役が弱かった
今回はイ・サンヨプ演じるイ・ユボムが悪役でした。
この悪役が2つの意味で弱かったんですよね。
まずは、悪役としてのインパクトの弱さを指摘しましょう。
そのためには、今作を手掛けたパク・ヘリョン作家の2013年の大ヒット作で、イ・ジョンソク主演の君の声が聞こえる(ノエモクソリガ トゥルリョ너의목소리가들려)を思い出す必要があります。
『君の声が聞こえる』で悪役だったのは、チョン・ウンインが演じるミン・ジュングク。
主人公二人に強烈な脅威を与えた、凄まじく憎たらしい悪役でした。
もうホント、視聴しながら死んでしまえと思ったほどの悪辣ぶりでしたよ。
この視聴者の感情はとても重要で、悪役が憎ければ憎いほど主人公を応援してドラマに没入するんですよね。
悪役の出来が成功のカギを握ると言っても過言ではありません。
その点、イ・サンヨプ演じるイ・ユボムには悪どさが足りませんでした。
(さすがにチェ・ダムドンを轢き殺した後には、「死刑を求刑しろ!」と思いましたが、現在の韓国は実質的に死刑廃止国なんですよね~。)
また、悪役は強くなければなりません。
過去、チェチャンに対して優位に立っていたイ・ユボムは、検事となったチェチャンに負けてばっかりでしたよね?
悪役が弱いと、主人公を応援するパワーも弱くなってしまいます。
この点は明らかに脚本の瑕疵でした。
パク・ヘリョン作家のパターンが周知となった?
パク・ヘリョン作家はイ・ジョンソクを男性主人公に据え、『君の声が聞こえる』で24.1%の最高視聴率を叩き出しました。
その後、『ピノキオ(피노키오)』では13.3%、当作品では10.0%と、数字を下げています。
後に3部作とされるであろう一連の作品は、「不思議な能力を持った主人公」「イ・ジョンソク主演」「新聞社&法曹界が舞台」という3つの要素が共通していますよね。
さすがに3つ続くと、『またか・・・』と思われる頃です。
『君の声が聞こえる』はあまりにも鮮烈で秀逸な作品でした。
それで個人的にもパク・ヘリョン作家のファンになったのです。
そんなボクでも、そろそろ何かを変えるときだと感じています。
また、今回に関しては、検事たちに裁判の状況をストーリーテリングさせる手法がやや稚拙に思えました。
法学部の学生あたりが行う推論を、現役バリバリの検事がやっていたのがその理由です。
事務官に推論をさせて、その解説を検事たちが行うのなら説得力があったのですが・・・。
その点はちょっと残念でした。
そうは言ってもオススメです!
最初に記載しましたが、個人的にはとても楽しんで視聴しました。
パク・ヘリョン作家のストーリー構成は、瓦解している部分が殆ど無いので、安心して視聴できます。
オススメかどうかと問われれば、間違いなくオススメです!
イ・ジョンソクは成年男子としての演技がいまいちしっくり来てないようにも思えます。
前作の『W』でもその傾向がありました。
その反面、スジの出来が過去にないほど良かったです。
スジは過去の作品において必ず演技力論争の渦中にいましたよね?
けれど、今回はとてもナチュラルにナム・ホンジュを演じていました。
彼女の成長なのか?パク・ヘリョン作家の筆力なのか?とにかく心地よい演技でしたよ。
その他にも、ちょいちょい出てくる豪華なカメオが楽しい作品でしたね。
あらすじについては、作業が追いつかず途中でドロップ・アウトしてしまいました。
45分まで仕上げているものがあるので、それはとりあえず完成させようと思います。
しっかりとあらすじをお起したい作品でもあるので、今後時間が取れれば仕上げていこうかなと。
と言いつつ、直近に良い作品が出てきたら、ドロップアウトのままかもしれません・・・。
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント
こんにちは。このドラマ、私もとても楽しく観ました。この作家さんとイ・ジョンソクの組み合わせは外れなしとも感じますが、確かに三作が似た傾向ですね。
でも、ジンと来る場面は色々あって、充分没入しました。徐々に過去との関係がわかると、その度にぐっときました。
特に、チェ係長が13年前の警察のおじさんだったとわかるシーンは、ほんとにじわりときました。
また見返したいです。余裕がありましたら、あらすじも書いてくださるとうれしいです。