ウヒの髪を整えているペガ。
後悔しないか?オレは強がってたんだけど、どうなるかわからないってと、ペガ。
もう夫人までできたので、必ず生きないと!私は未亡人なりたくないけどと、ウヒ。
帰って来たら、婚姻しよう、お前は永遠の、オレの伴侶だと、ペガ。
今だけは、百済の娘でなければいいな・・・完全に、あなたの伴侶よ・・・と、心のなかでつぶやくウヒ。
口づけする二人。
壁書により方針を周知させるワン・ソ。
一、 戦争で奴婢になった百済人の良民を還俗する
一、 以後、良民を奴婢とすることは地位の上下を問わず厳重に罰する
一、 還俗した奴婢は、本来過ごしていた地域に戻るようにし、一定期間、税を免除する
一、 出身地域で差別する慣例を廃し、以後、官職の登用し、完全な高麗国の民とする
けれど、後百済人はそれを信じず、暴動を起こそうとしている。
流刑地から抜け出し、ペガの戦支度を用意するチョン。
ペガをこのような状況に追いやったワン・ソに不満げだ。
どうか死なないでください、怪我して戻ってもいいから、死なないでください、これ以上見てるが辛いと、チョン。
オレがヘ・スの願いを送ったのは受けただろ?髪飾りと、ペガ。
はい、けれど、文がなくてどんな意味なのか?と、チョン。
この言葉も伝えろと言った、『願う』と、ペガ。
願う?ヘ・スが本当にそう言ったのですか?と、チョン。
ああ、たしかにそう言った、ヘ・スが切実に願う、必ず伝えてと言った・・・何を願うのか知らないが、助けてくれ、オレはもう、どうなるかわからないけど、お前でも、スの友達として残らないとな、陛下とも大変だからと、ペガ。
いま他人の心配をする時ですか?誰一人見送りにも出てこずに、その教坊(キョバン:교방)尚宮は?と、チョン。
ウヒは、むしろ出てくるなと言ったと、ペガ。
どうか体に気をつけてください、兄上!と一礼し、去っていくチョン。
兵がざわつき始める。
三韓一統との垂れ幕とともに、白装束のウヒが城門の上に現れる。
やって来た暴徒たちも気づき、ウヒ公主様だと叫ぶ。
城門に上がり、ウヒを呼び近づこうとするペガ。
止まってと、ウヒ。
違うだろ?そうするな!と、ペガ。
振り返って!振り返って!!見たら、忘れられないじゃない・・・と、ウヒ。
そして、後ろ向きに城門から飛び降りる。
ウヒ!と、ペガ。
知らないふりで生きていけると思った、私の両親さえ否認しようとしたのに、私を母と思う民らを冷遇することはできなかったわ、そうしたら、死ぬことさえ出来ないように生きるようで・・・
高麗と百済、甄萱(キョンフォン:견훤)と王建(ワン・ゴン:왕건)、すべての罪を私の命で返すわ・・・私が生まれた理由が、もしかしたら、こんなことじゃなかったかしら?・・・ペガ、あなたを恩愛してる、あなただけが、私の唯一の伴侶よ・・・
民は嘆き、ヘ・スもワン・ソも驚愕する。
そしてペガは慟哭するほかなかった。
ウヒを描いた絵を眺めるペガ。
そして、今までのことを思い出している。
そこにヘ・スがやってくる。
忘れまいと、自らを亡ぼすことはやめなければと、ヘ・ス。
どうして言わなかったのだろうか?オレがそうさせたんだろうな?振り返れば、すべてオレの欲心だった、亡国の民、妓女(キニョ:기녀)出身、孤児・・・
背景に気にかけることなく、あの子を恩愛する私が奇特だった、自我陶酔に陥っては、ウヒの本心を振り返らなかった・・・
どうして、悲しいのか、何に苦しいのか、お前はどうして笑みの終わりが長くないのかと、尋ねなかった・・・愛を見せかけにしたと、ペガ。
ウヒが悪いのです、私たちは心をすべてあげたのに、結局、利己的にできなかったその子が悪いのですと、ヘ・ス。
陛下はすでにご存知だった、そうだろ?と、ペガ。
やつれたペガに対して、太医を送るからちゃんと落ち着けと、ワン・ソ。
ウヒが陛下の教旨を掲げたのは、すでに取り引きをなさったのでしょう?と、ペガ。
死ぬとは思わなかった、ただ教旨さえ書いてやれば、お前を救えるとだけ言った、後百済公主だということもそのとき知ったのだ、お前を救いたかった、腐るかと耐えた心情で書いたのだ、そんな選択をするとはわからなかった、けれど、知っていても、同じだったはずだ、私にはお前がより重要だからと、ワン・ソ。
知っています、知っていながらも、受け入れるのが辛いです、陛下のそばが本当に辛いです・・・そう言って平伏するペガ。
そうするな、私が、私が間違っていたと、ワン・ソ。
私こそ、陛下のそばを守るのにとても小さい人間で申し訳ありません、ご健勝であられませ、兄上・・・と言い、出て行くペガ。
ペガ!ペガ!!と、ワン・ソ。
寝殿。
ヨナが来ている。
お前の決心は確実なのか?と、ワン・ソ。
そうですと、ヨナ。
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