正殿。
狩猟を楽しまれるために、海東靑(ヘドンチョン:해동청:狩猟用の鷹)を用意したと、ウク。
けれど、その鷹は死んでいた。
皇帝の呪うことを意味するので、そのまま見過ごす訳にはいかないと、豪族。
誤解だと弁明するウクだったが、兄上が直接持ってきたと、ウォン。
皇帝を呪う、それなら謀反なのか?と、ワン・ソ。
誰が見てもそうです!と、豪族。
平伏し・・・陛下、口惜しいです、明白な陰謀ですと、ウク。
ウォンと豪族が寝返ったのだった。
謀反の罪なら、死で問わねばならないな?と、ワン・ソ。
恐怖におののいた様子のウク。
皇后ファンボ氏(皇太后)はヨナのところに兄を助けねばと話に行く。
けれど、兄の命を『たかだか』と表現し、それを断るヨナ。
私がもう皇后です、家門が大切で兄が惜しいですが、もっと大きい絵を描かなければ・・・
誰もいない正殿にひれ伏したままのウク。
ウク様をお許し下さい、謀略に嵌められたに違いありません、助けてください、陛下!とひざまずく、ヘ・ス。
跪いてはダメなのを知らないのか?おまえはこうして歩けなくなることもある、立て!と、ワン・ソ。
兄弟たちを傷つけないとおっしゃいましたと、ヘ・ス。
そう言うな、お前が兄弟たちを大切にしているのは知っているが、あいつのためにオレを先に尋ね跪きさえするのは気に入らない、起きろよと、ワン・ソ。
鷹を殺したのは陛下です、わざと鷹を殺し、ウク様を死地に迎えたのでしょう?と、ヘ・ス。
どうして?そうしてはダメか?ウクは大兄上(ワン・ム)とウンを捉え、ペガを追い出した、オレを殺そうとして、俺とお前の仲を割いた、そんなやつなのに!と、ワン・ソ。
これ以上人を打てば、それがみな陛下に業として戻ってきます、罪を罰する時、過度に極端になされば、皆が陛下を敵に回すでしょう、後世に、血の君主として記憶されられるのは嫌ですと、ヘ・ス。
良い、助けてやろう、ウクのヤツもまた帰郷刑に処する、自分の家に安置され、ただの一歩でさえ出られないだろう・・・
この高麗を欲しがったが、ただ家一戸があいつの天下になり、その中で、息も吸えず心臓が腐ってただれる時まで生きねばならないだろう・・・確かに、一気に殺すことよりは、あいつにより似合うだろう・・・と言い、笑うワン・ソ。
こうして部屋に閉じ込められることになるウク。
ヨナがヘ・スの元にやってくる。
ウク様の消息を聞きました、皇后におかれましても、気が良くないのはわかりますと、ヘ・ス。
幼い頃から私のことならどんなことも拒絶なさらない方だから、私がお兄上を滅ぼしたのではないか、多く悩みもした、皇帝におなりくださいと、共にこの皇宮の主人になろうと、お兄上を追い詰めたから・・・
けれどだ、お兄上を完全に変えさせたのは私ではない、お前だった、お兄上に聞いた、お前が第4皇子ワン・ソを気をつけろと言ったと、ワン・ソ皇子の前途を阻むなと、そうすれば死ぬかもしれないと、ヨナ。
私が第4皇子様を気をつけさせたせいですって?と、ヘ・ス。
お兄上はその言葉を聞いてから、第4皇子が皇帝になると思われたわ、お前に気があったせいで、お前型の男を認めるのを死ぬより嫌がった、お兄上を促したのは私だったけど、釘を刺した人はお前だ・・・と、ヨナ。
始まりはお前だったと、定宗(チョンジョン:정종)ワン・ヨに言われたことを思い出すヘ・ス。
ワン・ソに化粧を施したことで、自分の席を奪われたというのがヨの言い分だった。
また、ウクに忠告したことなども思い出す。
わたしのせいだって・・・と、ヘ・ス。
お前が第4皇子を気をつけさせなくても、ことごとに第4皇子が皇帝になるということを言質を与えなくても、お兄上が私さえ驚くほどに変わってはいないはずだ・・・皆を滅ぼしておいて、お前だけ図々しく生きている・・・と、ヨナ。
持っていた花を落とすヘ・ス。
私のせいだった・・・
御真(オジン:어진)を書かせているワン・ソ。
もっと目を大きく屈強にかけと、画師にジェスチャーするチモン。
絵だけ見ても自分を見ているように同じように描け、やるところがあると、ワン・ソ。
そこに、再び流刑地を抜け出したチョンが入ってくる。
そして、許可を得ることがあってやって来たと言う。
チョンが持ってきた先王が残した教旨を受取り読むワン・ソ。
それは、チョンとヘ・スの婚姻許可だった。
国境を鎮めたことによる褒美としてチョンがもらったのだ。
ニセモノだ、嘘だと言い、投げ捨てるワン・ソ。
遺告一つなく譲位を受けた陛下が、先王の教旨をこのようにしてよいのですか?字が先王のものと同じなのは明らかですと、チョン。
ニセモノでなくとも不可だ、お前とヘ・スは婚姻することができないと、ワン・ソ。
すでに先王に許可を得ている以上、できない理由はありませんと、チョン。
この皇宮の中に、私とヘ・スの仲を知らない者はいない、なのに、お前と婚姻?そんな戯言はやめろと、ワン・ソ。
ヘ・スは皇后でもなく後宮でもありません、夫人でさえないのに、身分上私と結ぶことができない理由はなにもありません、それに、他の臣僚たちにもこの事実を知らせます、私が陛下に婚姻の許可を待っていると!と、チョン。
チモン、皇子ワン。ジョンを流刑地・・・と、ワン・ソ。
ヘ・スも望んでいますと、チョン。
なに?と、ワン・ソ。
確認なさってみてください、ヘ・スは、私との婚姻を望んでいますと、チョン。
ワン・ソはヘ・スの元へ行く。
チョンがお前と、婚姻すると言っている、先王から婚姻を許す教旨を持っていた、お前も知っていたのか?と、ワン・ソ。
その教旨を受けた日が、いつですか?と、ヘ・ス。
戊申年9月だ、チョンが契丹に大勝をおさめて帰ってきた時だ、チョンはお前も婚姻を望むと言ったが、違うのはわかってる、たかだか教旨はそのままニセ物だとなくせば・・・と、ワン・ソ。
望みます、遺詔を破る罪は軽くないだけでなく、今回の遺詔を守らなければ、誰か明らかに陛下の即位を置き、話を持ち出すでしょう・・・
私たちが互いに離れている時は、いつも恋しかったです、考えるだけでも胸が張り裂けそうでした、けれど、今は、毎日会い毎日笑いますが、時々は憎みさえしますと、ヘ・ス。
憎いだと?
このように過ごせば、いつか互いに憎み嫌悪する感情だけ残ることが明らかなのに、そうすることは嫌です、むしろ今、離れますと、ヘ・ス。
絶対にだめだ・・・と、ワン・ソ。
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