オレが生かしたんじゃない!お前が強引に堪えたんだろ!オレはそこでお前を殺した、なのにお前が耐えたんだ、助けてくれと駄駄をこねながら、それで助けてやった、心が弱くなり、その時はお前に愛情があったから、それが問題だった、その時からお前が怪物になったんだ、今のように・・・
そうだ、オレがお前にすべて与えた、オレが欲しいすべてのものを、お前にすべて設定してやったんだ、けれど、何かが起こったんだ、オレが与えた頭で、お前がこの世を知ろうとした、それが話になるか?恐れもなく絵の分際で!人でもないのに、際限なくオレを苦しめ、結局、ここまで現れて!
オレが狂ったと思って精神科も受けた、友人たちにも話したが、誰も信じてくれなかった・・・凄く怖くて逃げてしまおうと思ったが、できなかった、ヨンジュのために・・・
オレは、あの子が大きくなる間、何もしてやれたことがなかった、それで少しだけ耐えようとした、いずれにしても人々が好きだから、金になるから、もう少しだけ金を稼げば、生涯心配なく生活させてやれるから・・・
お前だけ悪夢を見たと思うのか?オレも日々悪夢を見た、お前がこのようにオレを訪ねてくる悪夢、ここまで描いてきたのは地獄だったが、それでも、終わりが遠くなかったという希望で持ちこたえた、終わらせさえすれば、これ以上お前を描かなくても良いという希望で・・・
なのに、お前がまた死なず、オレを引き込み、ヨンジュまで引き込んだ、それで刃物で刺した、くそったれな呪いが終わりもないことのようで・・・
お前は虚像だ、お前はなんでもない、お前はただオレが作ったキャラクターだって、なのに今お前がどうしてオレの前に現われて、人のふりをするんだ?どうしてオレの娘まで引き込み、お前の勝手にストーリーを続けて行くというんだ!?お前はただのキャラクターだ、わかるか?オレが作った設定モノ!・・・
それでオレを撃つって?撃つなら撃て、お前が撃つことができるようか?いや、お前は絶対撃てない、なぜなら、お前は初めから殺人をすることはできないキャラクターなんだよ、オレがお前を正義の男に設定したんだ、法と良心に従って生きる奴に、お前は復讐でさえも、正当な法にしたがって審判しなければならない奴だ・・・
それでお前がヒーローになったし、人々はお前を好きだろう、お前は何の武器もない無力な老人を、腹が立つと殺すことができない、そんな奴だ、それがお前の設定値なんだよ・・・
今お前が、お前の意志で来ているようか?お前の自由意志で?違うぞ、それもすべて設定だ、オレがお前を途方もなく意志の強い人物に作ったんだよ、すべての難関を耐え突破するそんな意志、ただし、それを凄く過度に設定したのが問題だろ・・・
自ら納得できなければ、死さえも拒否するそんな強い意志を持つ奴に作ったのが問題だと、ところでその意志も、すべて私が作ってやったんだ、お前は初めから私の設定から、一歩も抜け出したことはないんだオレを撃ちたければ撃て、撃てるか?撃ってみろと!!と、ソンム。
涙を拭うカン・チョル。
座って、はじめに計画していたエンディングを描け、あんたが初めて計画を折ってオレを自殺させたし、オレがそれを拒否してすべてのことが絡まったという、それなら初めに作ったストーリー通りに描いたらオレも納得するだろう、そうすれば正常に戻るだろうし、 違うか?・・・
オレの友人達がそこに残っている、生きても死んでもないように、そんなに悲惨にほっておくことはできないと、カン・チョル。
お前がここに飛び出てきたからそうなったんだろうと、ソンム。
理由でなく方法を探せ、絵を描け、描いて戻せと、カン・チョル。
オレは知らないと、ソンム。
知らないと?と、カン・チョル。
オレができることは何もない、オレはもうエンディングも自分の思い通りに出すことができない、お前が納得してこそストーリーが進行されるのに、何をどうしろと言うんだオレに?と、ソンム。
オレが納得できるエンディングが何か知ってるじゃないか、簡単だ、真犯人を捕まえれて、そいつに罰の対価を受けさせ、そして日常を平凡に暮らしたい、それが全てだ、真犯人が誰なのかだけを教えてくれればいい・・・
あんたの言葉通り、それを知りたい意志がすごく強すぎて、死ぬこともできずに、ここまで来たようだから、真犯人の顔を描け、オレがおぼえられるように・・・描け!と、銃口を突きつけるカン・チョル。
いない、真犯人はいない、それは最初からただの設定だった、主人公を強くさせるための設定、ヒーローモノではありふれた設定だろ?幼少期の衝撃的な傷・・・犯人が誰なのかはオレも知らないと、ソンム。
今それが話になるか?と、カン・チョル。
解決できないからこそヒーローになるんだ、犯人を捕まえればそれで話が終わるだろ、幸せになれば、誰がその苦労を買ってするんだ?それで何の端緒もないんだ、もともといないからと、ソンム。
知らないと?犯人がいない?オレの家族を全部殺しておいて、オレに濡れ衣を着せて監獄に追い込んで、それでも知らないんと?確かにオレの目の前で、確かにオレの前で惨めに死んだ、うちの両親兄弟たち!シーンを全部私の目で見たのに、撃った人がいない?・・・
あ~、それで、 オレを殺そうとしたのか?ハッピーエンドは絶対に出すことができないから、こんなことさえなかったら、あんたはこれを続けて描いて死ぬ時まで成功を享受しただろ?オレはわけもわからず、探せもしない犯人を追いかけながら、毎日の不眠症に悩まされ、けがして壊れて!終わりもなく苦痛を経験しながら、同じことを繰り返し・・・
オレが…. 何を経験したかわかっているのか?あんたならひとつも耐えられないことを、幾度と無く経験した、そのみすぼらしい指で簡単に描いておきながら、何の責任もなく・・・オレはその苦痛を一つ一つすべて覚えているのにと、カン・チョル。
それはフィクションだ、作家はそれが業だってと、ソンム。
いや、あんたはただの作家じゃないさ、あんたはオレが生きて息を吸ってるのを見てもオレを死なせようとした、それがあんたの本質なんだよ、残忍で暴力的で、刃物の代わりにペンを握って現われなかっただけだ、あんたは本質がイヌ野郎で、既に殺人をしたのと違いはない!と言い、銃口を向けるカン・チョル。
ダメよ、どうか!と、タクシー内のヨンジュ。
作業室前に到着し、先生と呼ぶスボン。
方法を考え出せ、どうやっても、オレが再び戻ってくるまで、運がいいと思えと、カン・チョル。
運がいいんじゃない、お前は最初からオレを撃つことはできないから、それがお前の設定値なんだよと、ソンム。
その言葉でタガが外れたカン・チョルは、ソンムを撃つ。
W 第6話あらすじに続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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