ソンイの告白
ミンジュンはユ検事に電話を入れる。会わなければならない、渡すものもあると、ミンジュン。その通話をチェギョンの部下が盗聴している。電話を切ると、『わたしとちょっと会いましょ』と、ソンイからメールが入る。
ベランダへ行くミンジュン。
『ト・マネ・・・ト・ミンジュンさん。わたしに何をしたの?』と、ソンイ。『何をとは?』と、ミンジュン。『わたしにしたでしょ?何か。したでしょ?したわ!何もしてないのにわたしがこんなのってないじゃない!』と、ソンイ。
『言葉をわかるように言え』と、ミンジュン。『わたしが確かにそちらを15秒間惑わそうとしたんだけど、わたしが越えていったの?』と、ソンイ。『なに?』と、ミンジュン。
『わたしをどう思う?いや、いやいや、答えないで!答えたら死ぬわ!・・・わたし、多少恥ずかしくてこんなだから、振り向いて話をするわ。そちらは聞くだけにして』と、ミンジュンに背を向けるソンイ。
『わたしはこんな子じゃないのよ。もちろん、この間、ありがたがってることは認める。そうだからと、わたしがそんなありがたさと感情の区別ができない子なの?違うわ。ありがたさで問い詰めれば、フィギョンがはるかにありがたいでしょ。けれど、わたしがどうしてト・ミンジュンさんを噛み締めなければならない?
わたしは常に、噛み締められる女よ。わたしの空港ファッション、わたしが塗ったリップスティック、わたしの輝く髪、いつも人に噛み締められるわたしだけど、わたしがどいうしてそちらに言った言葉を?わたしがどうしてそちらを?そちらにしたキス・・・あ~、わたし狂ってるのかな?わたし、女としてどう?いや、答えないで、答えたら死ぬわ!』と、ソンイ。
何も反応がない。『ト・ミンジュンさん?行ったの?これは答えてもいいわ。行ったの?』と言い、振り返るソンイ。ミンジュンは腕を組んだままベランダに立っていた。少し涙目のソンイ。微動だにしないミンジュン。
『あ~、わたしどうしよう』と、ベッドに突っ伏すソンイ。その後も落ち着かなかったが、しばらくすると放心状態になる。
記者会見のアドバイス
ホン社長の漫画喫茶。いつもの赤ジャージと青ジャージがソンイの噂をしている。ネットニュースにソンイが一陣(不良グループ)だったと出ており、遠い親戚からの話だとか、いつもユラを苦しめていた、被害者は一人や二人じゃないとか、好きなことを言っている。
『確実なの?わたしが一陣だったというのは確実なのかって?わたしにかかればみんな後れを取っていたというのは確実なのかって?』と、どすの利いた声で問うソンイ。本物がいきなり出てきて焦る赤ジャージと青ジャージ。
『人が黙ってるからカマスだと見て、変な奴の流言がみな飛び交って・・・だめだわ、わたし、記者会見でもしてみようか』と、ソンイ。『しな、しな!』と、ホン社長。『そうでしょ?わたしは隠れて過ごしたわ。何が間違ってたって?言いたいことを言わなきゃ、記者会見!』と言い、チャジャン麺をぱくつくソンイ。
『わたしが、こんな記者会見の定石を見せてあげるから見て。一旦、笑みを抜き去って。最大限、憂鬱・哀れさ・凄然、視線は15度下。(そのとおり演技するソンイ)お~、いい、いい。誰がなんて言葉を言っても、泣き出しそうな表情。うまいわね。行くときはアクセサリーなんてせずに』と、ホン社長。
チャジャン麺のタレを口の周りにつけたまま、見事に演じるソンイだったが、『久しぶりにカメラの前に出ていくんだけど』と、アクセサリーは付けたい様子。
『写真集を撮りに行くんじゃないじゃない。服は上下黒色。メイクアップは憔悴するように』と、ホン社長。『憔悴?』と、ソンイ。『みすぼらしさが大きければ、なおよくて』と、ホン社長。
『みすぼらしさが大きいのがわたしに似合うの?』と、ソンイ。『同情票を得るのが嫌なの?』と、ホン社長。『ア~ハ~』と、ソンイ。『それと、ガーゼ、ハンカチを必ず準備して』と、ホン社長。
『どうして?』と、ソンイ。『最後に泣くのよ、記者会見中はうるうるとはするけど、絶対に泣かないようにしないと。すごくみだらなこともあるから。けれど、最後の5分の間は放たなくちゃ、バーン』と、ホン社長。
『わ~、プロみたいね』と、ソンイ。『当然じゃない。記者会見はどこでするのよ?』と、ホン社長。『ホテルのようなところでしなきゃなんないんじゃ?ちょっと、一番大きいホール借りて』と、ソンイ。
『あんたの所属(事務所)でしてくれるの?』と、ホン社長。『わたしは所属社がないじゃない』と、ソンイ。『それなら、お金はある?』と、ホン社長。『わたし、終わってる、激しく終わってる』と、ソンイ。『わたしのまわりはどうなってんの・・・』と、ホン社長。
ソンイの電話が鳴る。ネットにアップした靴の件だ。片方の鼻を抑えて声色を変えるソンイ。送料無料で15と言われ、それは困る、ミラノで直接買ったというソンイ。偽物じゃないかと言われたのだろう。『偽物じゃないわよ!』と、大きな声を出すソンイ。
星から来たあなた 第10話6/6に続く 文責:韓国ドラマあらすじ団
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