不滅の恋人コラム。
第10回は「端宗(タンジョン)即位」です。
不滅の恋人(原題:大君・テグン-愛を描く:テグン-サランウル クリダ:대군 – 사랑을 그리다)特集ページ
不滅の恋人コラム10 端宗(タンジョン)即位
1452年6月1日、朝鮮第5代文宗(ムンジョン:문종)が升遐(スンハ:승하)。
世子(セジャ:세자)だった息子・弘暐(ホンウィ:홍위)が即位します。
彼が第6代端宗(タンジョン:단종)で、悲劇の少年王として有名な人物です。
ドラマ内では祖母の大王大妃(テワン テビ:대왕대비)が存命で、また、母親である大妃(テビ:대비)も存命という状況ですが、史実ではどちらも亡くなっています。
もし、大妃も大王大妃も存命であれば、イ・ガンのモデル首陽大君(スヤンテグン:수양대군)もさすがに王位を簒奪しようとは思わなかったでしょう。
それだけ、大妃や大王大妃の長老格としての権威やその外戚は強力に作用します。
では、大王大妃が担っている摂政は誰が行ったのでしょうか?
イ・ガンのモデル首陽大君?それともイ・フィのモデル安平大君(アンピョンテグン:안평대군)?
実際には王族ではなく臣下が担いました。
それはそうですよね?
王族が摂政をしてしまえば、王座簒奪が容易に起きやすくなるのは自明の理ですから。
史実では、前回、顧命大臣(コミョン テシン:고명대신)で紹介した領議政(ヨンイジョン:영의정)皇甫仁(ファンボ・イン)が初期に、続いて左議政(チャイジョン:좌의정)金宗瑞(キム・ジョンソ:김종서)が摂政を担いました。
そして、3人目には首陽大君が付いています。
これは、癸酉靖難(ケユジョンナン:계유정난)後に首陽大君が領議政となったからなのですが、ドラマ内の今回の政変が癸酉靖難なのかは不明です。
韓国版の予告では次話でイ・ガンが領議政となっているので、第10話の描写がそうなのかもしれませんね。
もう少し視聴を進めると明らかになりそうです。
ちなみに、実際の端宗(タンジョン)は1441年生まれ。
即位年の年齢は韓国式で12歳です。
子役の子はどう見てもその年齢には見えませんよね?
このあたりも、このドラマが厳格に史実をトレースせずに、モチーフとして参考にした上で設定を柔軟に変更している部分です。
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント