ハ・ジウォン(하지원)、チュ・ジンモ(주진모)、チ・チャンウク(지창욱)主演の韓国ドラマ・奇皇后(キ・ファンフ:기황후:きこうごう)の日本での放送が決定しました。
NHKBSプレミアムで8月3日からスタートです。
韓国時代劇枠の消滅も噂されていましたが、ボクの予想どおり奇皇后が放送されることになり、あらすじ団の面目躍如といったところです。
奇皇后 キャスト・登場人物紹介(改訂版)
そうは言っても、階伯(ケベク)の時も『NHKで放送するに違いない!』と言っていたので、今のところ予想屋としての勝敗は一勝一敗です(笑)
NHKはイ・ソジンは逃してしまったのに、ハ・ジウォンはほぼコンプリートしてますよね~。これで4作目ですよね?
奇皇后の見どころは?
韓国でも大ヒットした奇皇后ですが、正直なところ脚本も演出もそんなにいいとはいえませんでした。表記ゆれや設定ゆれも多く、『???』なシーンも多々有りました。
それでもヒットした理由はひとえにハ・ジウォンの演技力に尽きます。
前作のキング 〜Two Hearts(the king two hearts:더킹2Hearts)は北朝鮮絡みの内容だったため視聴率は芳しくありませんでしたが、今作品ではシークレットガーデンに匹敵する人気を再び享受しました。
また、燕鐵(ヨンチョル:연철)役のチョン・グッカン(전국환)の演技も見逃せません。
悪役が憎たらしいと主人公にシンクロしてドラマにのめり込みやすいですよね?まさに、その法則が見事に当てはまり、ドラマ内での主人公の敵だけでなく、視聴者の敵としても機能しています。
さすがに百戦錬磨の老練な俳優だけあって、視聴しつつ『この糞ジジイ!』と叫びたくなるほどの悪役ぶりでした。
現在、ドクター異邦人(タクト イバンジン:닥터 이방인)の理事長を演じていますが、 奇皇后での演技のほうが圧倒的にはまっています。彼にとっても当たり役だったことでしょう。
個人的には表現のゆれに注目!
先述したように奇皇后は表記ゆれや設定ゆれの多いドラマでした。そのため、NHKの放送に際して注視したい点は、どこまで修正するのかということです。
どうしてこのようなゆれが起きたのかというと、奇皇后を主人公にした初めてのドラマだからです。また、過去においてこの時代を本格に扱ったこともありませんでした。
高麗の後期は元に従属を強いられた時代であり、半島の歴史としては誇らしくないものでした。だからあまりドラマの題材とされませんでした。
さらに、元という異文化にまたがるため、資料収集や演出面においてもハードルが高かったのです。
ボクが登場人物について調べる際も、一旦ハングルで韓国のサイトを調べたあとに、中国のサイトを調べるという作業を行いました。さすがに本国となるとボリュームが桁違いです。
そうして調べれば調べるほど、ドラマの表現に矛盾点が散見されました。結局のところ、この時代を熟知する製作者がいないということなのです。
NHKが字幕やガイド番組を作成するにあたっては、韓国語の資料を渡されるはずです。それを元に忠実に再現した場合には、それなりのゆれが保たれたものが出来上がります。
ただし、NHKにはMBCなど比肩できないレベルで時代考証に長けたスタッフが居るはずです。彼らを動員して修正をかけた場合にはクオリティーの高い訳が出来上がることでしょう。(そこまでしないですね?)
ちなみに、当サイトのあらすじの段階ではほとんど修正をかけていません。ボク自身も専門が朝鮮王朝なので、ドラマを見つつ勉強していたため、そんな余裕がありませんでした。
そのため、今回は、NHKの放送に合わせて時代背景等の解説を行う予定です。ご期待あれ~!
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント
こんにちは。
NHKの公式ウェブサイトを見る限り、韓国版そのままの表記ですね。元の人物は、
タファン→トゴン・テムル
ヨンチョル→エル・テムル
ペガン→バヤン
と、本来の表記に合わせてほしかったですが、残念な限りです。
漢人のチャン・スニョンも、張舜龍(ちょう・しゅんりゅう)と言った方が中国らしさが出て良いと思います。瀋陽をは瀋陽(シミャン)と表記され、中国の都市までハングル読みをしています。
いくら韓国ドラマでも、元・中国の固有名詞まで韓国表記に合わせる必要はないのではと思います。
個人的には、ファン・ジニ以降、長年ハ・ジウォンさんの吹き替えをされていた本田貴子さんではなく、別の人が吹き替えをされるのが残念です。
個人的には韓国語のままで良いと思います。
韓国語は人物の漢字表記を半島風に発音しているのですが、600年以上そのように読まれています。
朝鮮初期に編纂された高麗史も当然ながら漢字で表記されています。
製作陣が設定した固有名詞の読みは、無理やり韓国風に読んでいるわけではなく歴史に基づいています。
このドラマは半島から見た元という視点なので、ごくごく自然です。
また、NHKの放送においてもオリジナル音声&字幕で試聴する方も結構いるので、固有名詞の音と字幕表記の名前が違っていると、違和感を感じる方も多いかもしれません。
張舜龍については中国語ではこの字当てていますが、実在の張舜龍は数世代前の人物です。
この人物をハングル読みすると、チャン・スルリョン(장순룡)になります。
もっとも、ハングル誕生以前のよみは明確にはわかってない部分がありますが(汗)