ハ・ジウォン(하지원)、チュ・ジンモ(주진모)、チ・チャンウク(지창욱)主演の韓国ドラマ
奇皇后(キ・ファンフ:기황후:きこうごう)の第8話解説(あらすじ含む)です。
奇皇后 キャスト・登場人物紹介(改訂版)
トンマンかトクマンか?
元の後宮・掖庭宮(エクチョングン:액정궁)を仕切る内官トンマン(독만)太監ですが、NHKの表記ではトクマンになっています。
トンマンの方は連音化の結果によるもので、トクマンの方は字のままに区切って発音した結果になります。
韓国時代劇ファンの多くは、善徳女王(ソンドク ヨワン선덕여왕)を視聴していると思います。彼女の幼名がトンマンだったのを覚えていますか?漢字だとだと徳曼公主(トンマンコンジュ:덕만공주)と書きます。
『徳』の字は日本語とほぼ同じ読みで最後のKに母音のAがつかないだけで、カタカナ表記すると『トク』になります。けれど、この次にMの音が来ると合わせてNGの音になるんです。
日本人にはNとNGの区別が殆どつかないし、カタカナ表にするとどちらも『ん』になってしまいます。だから、善徳女王のトンマンも文字を区切って発音するとトクマンとなります。
というわけで、どちらも間違えではありません。オリジナル音声で視聴いている方はトンマンの方がすんなりとリスニングできるかもしれませんね!
ヨンチョルはタファン即位の時点で亡くなっていた!
わが子タナシルリが皇帝の正妻になるということでご満悦なヨンチョルですが、歴史を正視するとドラマでの描写は明らかにフィクションだということがわかります。
タファンが即位した際には、実はヨンチョルはすでに亡くなっていました。
もともとドラマ奇皇后はフィクションをふんだんに織り交ぜた前提で作られたファンタジードラマですので、ドラマファンもこの史実を周知のものとして視聴していました。
タファンが即位したのは1333年旧暦6月8日(新暦7月19日)なのですが、ヨンチョルは1ヶ月前の旧暦5月に亡くなっています。49歳でなくなっていますので、当時としては天寿を全うしたといえるでしょう。
彼のような大物は正史にも個別の記載が存在します。『元史 巻一百三十八 燕帖木儿伝』にも死去したことが記載されていますが、残念ながら日付までは記載されていません。
上記の事からもわかるように、第9話以降もヨンチョルが生きているなら、ドラマはずっとフィクションを突っ走ることになります。
けれど、そうも言えないところもあって、史実の要素自体は時系列を飛び越えて散りばめられているので、視聴においては若干混乱が生じてしまいます。
ちなみに、ドラマで描写された大禮式(テレシク:대례식)の時のタファンの年齢は、わずかに14歳です。(日本式だと13歳)
成人男性ではなく子役が演じてもいい年齢ですね。
奇皇后第9話解説(あらすじ含む)に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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