ハ・ジウォン(하지원)、チュ・ジンモ(주진모)、チ・チャンウク(지창욱)主演の韓国ドラマ
奇皇后(キ・ファンフ:기황후:きこうごう)の第11話解説(あらすじ含む)です。
奇皇后 キャスト・登場人物紹介(改訂版)
テムルだらけのモンゴル
テムルというと成均館スキャンダル(성균관 스캔들)でパク・ミニョンが演じたキム・ユニの相性を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
けれどこれは韓国語(朝鮮語)で大物(テムル:대물)なので、モンゴルごとは全く関係ありません。
モンゴル語のテムルは『鉄』を意味します。
ドラマを見ていると恵宗をタファンとして覚えてしまいますが、トゴン・テムルという名称のほうが有名です。また、丞相のヨンチョルも、エル・テムルという名で覚えておくべきです。
元の歴代の王を見てみると、テムルと付く名が多いのがわかります。大元の創始者は元寇を起こしたあのクビライですが、彼の跡を継いだモンゴル帝国の第6代は、そのまんまテムルという名前でした。
その甥の第10代はイスン・テムルであり、テムルの孫に当たる第12代はトク・テムルです。トク・テムルはドラマに出てくる皇太后の夫で、タファンの叔父でもあります。
タファンの子と言われている人物にもトクズ・テムルがいます。
その他の王族を見渡すと、トカ・テムルやトグルク・テムル、オルク・テムル、モンケ・テムル、メリク・テムルなど、テムルだらけです。
ちなみに、タファンと同年代に出生し、モンゴル系の西南のウルスを征服した有名なティムールも、モンゴル語にするとテムルとなります。(ティムールはアラビア語およびペルシャ語)
名前に鉄(テムル)という意味を含むタファンですが、蒼き狼の末裔なのにドラマを見る限りでは鉄の男ではありませんね。
漢民族の記す歴史書では、どうしても亡国の皇帝として辛口に記されていますが、周辺環境からして仕方なかった部分が多々あります。
その辺りはおいおい紹介していきます。
奇皇后第12話解説(あらすじ含む)に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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