ハ・ジウォン(하지원)、チュ・ジンモ(주진모)、チ・チャンウク(지창욱)主演の韓国ドラマ
奇皇后(キ・ファンフ:기황후:きこうごう)の第1話解説(あらすじ含む)です。
奇皇后 キャスト・登場人物紹介(改訂版)
奇皇后の前時代
物語は導入部分ということで、時代の流れを把握しておきましょう。
まず、高麗(コリョ:고려)は太祖(テジョ:태조)王建(ワンゴン:왕건)が918年に樹立した王朝です。
朝鮮半島の国家はすべからく息が長いため、ざっくりと新羅(シルラ:신라)の次の王朝だと認識するとよいでしょう。もちろん統一前後では群雄割拠していますが、ここでは割愛します。
その高麗は、契丹(きったん)の侵入を受けます。韓国語では『コラン』と読みますが、各種ドラマに周辺民族として契丹族(コランジョク:거란족)が登場しますね。
高麗時代の彼らの侵入は約千年前の西暦1000年前後の出来事で、ドラマ・千秋太后(チョンチュテフ:천추태후)で語られています。
その200年後の1206年、モンゴルはテムジンによって統一されます。この国がモンゴル帝国であり元の前身です。また、彼こそが日の有名なチンギス・カンです。(ジンギス・カンとは言いませんよ!)
契丹は遼と国号を変えて存続していたものの、1125年に女真族(ヨジンジョク:여진족)の王朝・金の攻撃によって国自体は滅んでいましたが、高麗周辺の金内に割拠していました。
モンゴルが金を攻撃し一度は契丹人を集約したものの、それらの一部が離反し高麗に侵入してきたことで、高麗とモンゴルは同盟を組み彼らを撃退します。
この時点では両国には友好関係がありました。けれど、モンゴル帝国の態度は次第に高圧的になります。
1225年にチンギス・カンの末弟で東方を任されていたオッチギンの高麗への使者が殺害され、その6年後の1231年からそのことを口実に大々的な高麗進行が開始されます。
その後、5回(6回とも)の大侵攻と紆余曲折を経て、1259年にクビライに世子(セジャ:세자)倎(チョン:전)のちの元宗(ウォンジョン:원종)を派遣し従属を誓います。その後クビライは帝位につき、1271年に国号を元(大元)に変更します。
そのクビライが高麗の兵も動員して日本に攻め入ったのが元寇です。1274年と81年のことでした。
上記のような変遷により、高麗は元に服従することになるのです。名目上は公主(姫)を嫁がせることで駙馬(プマ:부마)国として、半独立を認められた形で存続します。
そして、元のくびきから抜け出すまでに約100年間の年月を費やすこととなります。
元の弱体化にシンクロして、1356年に恭愍王(コンミンワン:공민왕)が元の年号と管制を廃止したことで、ようやく従属にピリオドが打たれました。
昨今では恭愍王が登場するドラマが多く描かれるようになりましたが、日本で一番視聴されているのは、イ・ミンホが崔瑩(チェ・ヨン최영)将軍を演じた信義(シニ:신의)ではないでしょうか?
そこに登場したユ・オソン演じる悪の親玉・奇轍(キ・チョル:기철:? -1356)がまさに奇皇后の兄です。(3人の画像は信義のもの)
本来なら当ドラマにも恭愍王(コンミンワン)も登場するべきなのですが、高麗に関しては架空の人物を設定し、ストーリーを簡素化しています。
ちなみに、男性主人公のタファンの存命期間は1320-1370年で、恭愍王は1330-1374年です。絡みがないはずはありませんね?また、奇皇后については生没年とも不明です。もちろん幼名も。
ざっくりと歴史を追いましたが、高麗が従属する過程が何となくわかったのではないでしょうか?
物語はタファンの存命期間内且つ、高麗が元に従属していた時代の約20年間がメインとなります。
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント
めまぐるしくストーリーが変わるので、気が抜けないですね。
緊張して見てます。。。