奇皇后(キ・ファンフ:기황후:きこうごう)は主な舞台が大都であり、当時の為政者がモンゴル出身ということで、一般的な韓国の史劇に慣れていても、名前を覚えるのが困難かもしれません。
さらに困難にさせている要因が、その一貫性のなさです。
日本では考えられない設定の仕方をしているので、今日はちょっとその一つを紹介します。
奇皇后 キャスト・登場人物紹介
奇皇后(きこうごう)人物相関図
混乱の原因は?
そもそもどういった混乱が起こっているのでしょうか?
モンゴル人の名称には本来漢字は使用されません。けれど、漢人は彼らに漢字名を付けなければ明文化できないため、必然的に漢字の名称がつき始めます。
時代が下り、モンゴル人が中国を手中に収め元という国を起こすわけですが、そうすると漢字も公式に併記されるようになります。
漢字による名称とオリジナルの名称とでは当然ながら微妙な発音の差異が出てしまいます。外国人の名前をカタカナ表記した時に発生するそれを連想すればわかりやすいでしょう。
この段階で『モンゴル語表記』と『漢字表記』があります。ちなみに前者は表音文字です。属国となった高麗には当時ハングルがなかったため、当然ながら漢字表記をしていました。
そして現代。呼称は過去の資料を元にして3つの選択肢があります。
- モンゴル語の音韻を元にした名称
- 当時の漢字をあてた中国語の名称
- 漢字を韓国風に読みなおした名称
伯顔忽都の名前は?
今まで登場した人物は3の基準で紹介されてきました。たとえばタルタルなどは脱脱という漢字の韓国語読みです。けれど、今回登場したパヤンフドゥは1の基準で呼称されています。
普通そんなコトしませんよね?いきなり一人だけ基準を変えてモンゴル語発音だなんて!実はこれには理由があるのです。そして、気持ちはわからなくはないのですが、それでも呼称の基準は統一するべきだと思うのですよ。
コメント
いつもいつも 多大にお世話になって、視聴を楽しませて頂き、ありがとうございます。
特に 神の~、スリーデイズの詳細なあらすじが すばやく!!UPされびっくり!
さぞかしお忙しい時間のやりくりで・・・とありがたく活用させて頂いております。
さらに 言語表記にわたる考察まで、韓国の人々以上に味わっておられるんですね!?
史劇の役職名や史書、地名、人名はもとより史実、風俗に至るまでの博識ぶり。
いやスリーデイズでもしかり。おこぼれを頂戴できて光栄です。
こういう知識はハングルで書かれたものでお勉強なさるんですか?
にしても、韓国ドラマは「結構スルー」ばかりで、慣れてしまいました(笑)
昔クムスンが通りを走ってくる場面、どう見直しても繋がってるはずなのに
途中衣装が違ってる???なんで?とひっかかってた頃が懐かしい!?