第12話
当時の事情を聞くために、烏竹軒(オジュッコン:오죽헌)にやって来たウィソン君イ・ギョム。
けれど、師任堂(サイムダン)の母イ氏は会おうとしない。
イ・ギョムが戻ってきていることを知った大叔母が、彼に事情を話すために、家奴に呼びに行かせる。
20年前にシン・ミョンファから大叔母に手紙が届いており、他の男に二番目を嫁がせること、それがイ・ギョムと師任堂(サイムダン)を守る最善の選択だったことが書かれていた。
お前の軽挙妄動が、再び師任堂(サイムダン)を死地に送ることがどうしてわからないのか、何も知ろうとするなと、大叔母。
すべての背後に、殿下が下した詩があるのですか?叔母様がおっしゃらないなら直接尋ねますと、イ・ギョム。
師任堂(サイムダン)も見たはずで、唯一の生き残りだ、もしもお前があの子と婚礼を挙げていたなら、お前もまた無事ではなかったはずだ、権力はそのように残酷なものだと、大叔母。
大叔母はイ・ギョムを生かすために何も告げなかったのだ。
最後に、殿下を絶対に敵にしてはならないこと、それこそが大切にしている師任堂(サイムダン)を保護する最後の道だ、むしろ以前のお前のように生きろとも話す。
自分のために師任堂(サイムダン)が苦しい選択をしたことをしるイ・ギョム。
高麗紙の制作は難航していた。
似たようなものは出来上がっていたが、光沢もなく別物だった。
一度本物を見れば作れそうだと、老人。
その時、父が残した詩が書かれた紙を思い出す。
まさに高麗紙だった。
光明が見える。
人事の後任案として、ミン・チヒョンを推挙する領議政(ヨンイジョン)。
けれど、良い人材が出てくるかもしれないと、一旦その案を保留する中宗(チュンジョン)。
中宗は彼らとイ・ギョムの戦いを座して眺めるつもりでいる。
比翼堂を訪れる中宗。
芸術家たちの話を小耳に挟む。
禄も少なく家族の腹を満たすのもむす香椎で賄賂をもらうほかない、王に忠誠を誓っても賜薬(サヤク:사약)を受けることもある、イ・ギョムの元で芸術をやっていたほうがいいと話していた。
イ・ギョムもいない状況に、無駄足を踏んだと、中宗。
馬を潰して乗り継ぎ、夜になって師任堂(サイムダン)の元に到着するイ・ギョム。
作業をしている彼女を抱きしめ、すまないと涙しながら謝罪する。
そなたの犠牲で私が生きてきた、これからは私がそなたのために生きる番だ、師任堂(サイムダン)、朝鮮で最も力の強い男になる、そなたのために、何の心配もなくそなたの絵だけ描けるようにとも。
その様子を遠巻きに見ていたミン・チヒョン。
ミン・チヒョンが来ていたことに気づくイ・ギョム。
イ・ギョムの元にやってくる内禁衛将(ネグミジャン:내금위장)クァン・ジン。
自分たちをこの様にしたのが殿下というのが最も苦痛だと、イ・ギョム。
地獄を作りもしたが、殿下もまた生涯、地獄の中で生きてきた、燕山君(ヨンサングン:연산군)時代に大君として寝付けない日々を送り、王になっても功臣からいつ引きずり降ろし殺されるかわからない恐怖の中で過ごし、その上、中殿(チュンジョン:중전)が、逆賊愼守勤(シン・スグン:신수근)の娘ということで王宮から追い出されることになった・・・
愛する妻までも奪われ、どんな歳月を過ごしたか推測もできないでしょう、殿下を敵になさいますな、それがシン氏夫人を守る道ですと、クァン・ジン。
妓房(キバン:기방)を追い出される紙匠マンドゥク。
そのマンドゥクを拾い、金を渡し、間者として送り込むフィウムダン。
イ・ギョムを探しに師任堂(サイムダン)のところへやってくるイ・フ。
まだ戻ってきていないのだ。
鷹の絵を描いているイ・ギョム。
彼もまた20年前のウンピョン寺の高麗紙と現在のものとの差異に気づいていた。
その後、伝書鷹を飛ばす。
その伝書鷹は、イ・ギョムの兄弟分で明に派遣されている使臣ソ・セヤンの元へ到着する。
早速、人に会う段取りを付けるソ・セヤン。
メチャンとウの肌が荒れる。
イ・ウォンスが持ち帰った玉紅膏(オクホンゴ)のせいだ。
居酒屋の女将クォン氏のところへ行き、早速苦情を伝えるイ・ウォンス。
けれど、酒を子供が飲めばどうなる?と言われ、子供用でないと丸め込まれる。
イ・ギョムが消えたことにケチをつける臣下たち。
中宗のそばを離れないという条件で比翼堂を下賜しているので、中宗もむやみに反論できない。
イ・ギョムがミン・チヒョン宅に現れる。
持っている古刀が名剣かどうか検品しろというのだ。
こうして、検品という名の仕合が始まる。
最終的にミン・チヒョンの剣が折れ、カッの紐と頬が切れる。
真剣ではなかったようだと、イ・ギョム。
弄ばれた怒りを押しとどめるミン・チヒョン。
治療をしながら、自分たちの切り札のほうが強いと、師任堂(サイムダン)のテンギを見せるフィウムダン。
比翼堂に戻ったイ・ギョムは、師任堂(サイムダン)がウンピョン寺の高麗紙を作ろうとしていることを知る。
一人酒を飲むフィウムダン。
自分のことを浅はかだと言ったミン・チヒョンに憤る。
浅はかなものの嫉妬がどれだけ怖いか見せてやる・・・
紙工房へ往来する山道に灯籠の明かりが灯っている。
そのように笑って、そなたにはそれが似合うと、イ・ギョム。
また全てを知ったことを師任堂(サイムダン)に伝え、すべて理解するとも話す。
互いの道を生きればいいと、師任堂(サイムダン)。
けれど、知らないふりはできない、互いの立場が入れ替わっていれば知らないふりをして生きられるか?そなたは自分の道を行って、私は常にそなたが見えるところにいると、イ・ギョム。
すごく無謀だと、師任堂(サイムダン)。
たとえ互いの道が永遠に交わらない平行線でも、私はそのように、生涯を並んでいくというのだ・・・と、イ・ギョム。
師任堂 光の日記(サイムダン ピチェ イルギ) 第13話・第14話視聴感想(あらすじ含む)に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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