視聴率が・・・。
イ・ミンホ&キム・ゴウン主演、キム・ウンスク作品SBS金土ドラマ
ザ・キング:永遠の君主(ド キン:ヨンウォネ クンジュ:더 킹 : 영원의 군주)。
第3話視聴感想(あらすじ含む)です。
ザ・キング:永遠の君主 作品データ
- 韓国SBSで2020年4月17日から放送開始の金土ドラマ
- 脚本:キム・ウンスク(김은숙) 『ミスター・サンシャイン』『トッケビ』『太陽の末裔』
- 演出:ペク・サンフン(백상훈) 『太陽の末裔』『雲が描いた月明かり』(共にサブPD)
- 悪魔に立ち向かい次元の門を閉めようとする理系大韓帝国皇帝と、誰かの生・人・愛を守ろうとする文系大韓民国刑事の協力を通し、次元の異なるロマンスを描いたドラマ。
- 視聴率 第3話: 第1部7.8%(8.2%)/第2部9.0%(9.4%) ※カッコ内は首都圏視聴率
ザ・キング:永遠の君主 第3話視聴感想(あらすじ含む)
ザ・キング:永遠の君主 第3話視聴率は?
まさかの2桁切り。
大きな要因は2つ考えられます。
一つはNetflix。
同時放送なのでSBSで見ない視聴者もいます。
しかもオンタイムで見る必要もないので、視聴率には全く反映されません。
今回は日本語版もオンタイム?
あらすじ団、やることないですね~。
昨今の状況については以前からそうなるべきと言っていたので問題なし。
解説の方に勤しみます。
もう一つの理由は項目を立てて↓
キム・ウンスク作家が乗れてない
視聴率がイマイチなのはこの理由ではないかと。
キム・ウンスク作家のペンが走ってないというか乗れてないというか・・・。
天才にもたまにはこんな事があるんですよね。
過去の作品でも数字が取れなかったものがチラホラとあります。
「オンエアー」「シティーホール」あたりがまさにそうで、その次の作品「シークレット・ガーデン」で大復活。
それ以降は常勝の名をほしいままにしていました。
けれど、今回は意外と重症のような気もします。
ドラマ作家はまさに流行作家ですよね?
そのため、少なからずトレンディーな要素を織り込まなければならないわけですが、その感覚が少々古くなっている気がします。
作家自身、年令を重ねると20代に感覚がわからなくなるし、30代の感覚でさえ怪しくなってきます。
それ故、クリエーターにも新陳代謝が要求されるのです。
キム・ウンスク作家は1973年生まれなので47歳。
若い世代を描くドラマは厳しいお年頃かもしれません。
文系理系
当初から無理があるなと思っていたのですよ。
ひょっとすると東アジアは共通項があるのかもしれませんが、海外では文系理系の概念がないと聞きます。
しかも、理系だからといって、機械も電気も物理も化学も生物もなんでも分かるってことはありません。
一昔前の理系だと、自ら「機械屋」「電気屋」と呼んだりしていましたよ。
面白いのがバイクの修理。
バイク屋さんはほとんどが「機械屋」で、配線は苦手という人が多いんです。
だから、配線が故障してどうにもならなくなると、それが得意な人を別に呼んできたりします。
今回、チョン・テウルの車が故障しましたね。
車の場合はバイクのような修理の仕方ではなくてダメそうな箇所をまるごと交換することが多いので、お金はかかっても修理自体は意外と楽です。
テウルはコンが理系だから修理できると思ったようですが、これはある意味キム・ウンスク作家の認識だったのではないかと思われます。
スピード感が・・・
よる年波に勝てないためか、初週に引き続き第3話もスピード感がありませんでした。
今までの作品なら畳み掛けるようにスピード感を出して視聴者のハートを鷲掴みにしていたのですが、今回はキム・ウンスク作家にしてはスローテンポです。
イ・ゴン演じるイ・ミンホが、皇帝という役柄のせいか抑揚を抑えているのも起因しているのかもしれません。
けれど、韓国ドラマの場合には、演技指導に作家の要求がかなり織り込まれるため、あえてそうしている可能性のほうが高いのですよね。
このあたり、緻密な計算から来ているものなのか、若い頃のようなボリュームとパワーを出せなくなったのか。
もう少し様子見が必要のようです。
あと一つ気になっているのが、主役以外の俳優のパワーが弱いこと。
ゴージャス感が足りないというかなんというか。
Netflixも絡んでいるので予算はあっただろうに。
ピックアップ
あらすじはNetflixにおまかせして、個人的に気になったシーンをピックアップしていきます。
殿下(チョーナ:전하)
先週説明しようと思っていて忘れてました。
イ・ゴンの宿敵で伯父のイ・リムは「殿下(チョーナ)」と呼ばれています。
朝鮮時代のドラマでは「殿下」=「王」で最高権力者ですよね?
けれど、皇帝がいる国では「皇帝」>「王(殿下)」なのです。
音声だけ聞くとイ・リムが最高位と勘違いしそうですが、当然ながら陛下(ペハ:폐하)のイ・ゴンが最高位です。
ゼロが好き
文系理系問答が滑っている感があるので会話も微妙なのですが、キム・ウンスク作家特有の前フリかもしれないので抑えておきましょう。
実数の中で最も好きなのがゼロで、君はゼロの性質を持っているとテウルに話したコン。
「普通ゼロはなにもないという意味で使うが、実は絶対的な権力を持つ数字だ」
これは、「バルス」を予感させますね。
アイロニー
日本でも年号が変わるときに話題になりましたね。
通常は御代替わりには先皇帝の死がセットになります。
そのため、即位式は必然的に悲壮感も内在することに。
8歳のイ・ゴンは父母の死とともに皇帝となり、初執務は国葬でした。
それをイ・ゴンは皮肉(アイロニー)と表現したのです。
大韓帝国の首都
チキン店で首都について話すイ・ゴン。
文化/政治首都がソウル、経済首都が平壌、南韓(ナマン)・北韓(プッカン)とは呼ばず南部/北部、皇帝と皇后は釜山本宮に住む。
釜山が首都になったのは、壬辰(イムジン:임진)年以来の政敵・日本のせいでした。
1592年の秀吉による朝鮮出兵以来の懸案事項ということですね。
イ・ゴンの祖父ヘジョン皇帝が1945年の立憲君主制に移行した際に、敵に最も近いところに立つという意味で遷都したとの説明。
なので、忠武公(チュンムゴン:충무공)像も釜山にあるわけです。
あ、忠武公って救国の英雄・李舜臣(イ・スンシン:이순신)のことですよ。
ちなみに、当ドラマは新羅(シルラ:신라)の要素を多く取り入れています。
かの有名な金春秋(キム・チュンチュ)の息子で半島の統一を果たした文武王(ムンムワン:문무왕)は、死して倭国に睨みをきかせるべく、感恩寺に埋葬されました。
おそらくは、このあたりの故事が釜山本宮のモチーフになっているのでしょう。
「私は君の地球が早く丸くなってくれれば嬉しい」
理系脳へ近づいて自分と共感してほしいとのイ・ゴンの願いでした。
イ・リムと同DNAの死体
イ・リムの死体が発見されたときの先週の描写がいまいち腑に落ちなかったのですが、ようやく合点がいきました。
平行世界に生きている同じ人間と思われる人物はDNAも同じなのですね。
だから、あれは、大韓民国から持ち込んだ死体ということ。
時空を超えた副作用
自分の車を「正5品」と言い出したテウル。
マキシムスが「正7品」なので2品上です(笑)
時空を超えた副作用で自分以外の時間が止まる経験をするイ・ゴン。
髪をくくるテウルも止まっている。
「おかげで、美しいものを見たさ」
金素月(キム・ソウォル:김소월) 「招魂」
大韓帝国に帰る前にイ・ゴンが見ていた詩集。
竹やぶでイ・ゴンに名前を尋ねた。
「言っても呼べないと言っただろ」と、イ・ゴン。
その返しに「は、あんたがなんのキム・ソウォルなの?」と、テウル。
文系のささやかな勝利?
金素月(1902~1934年)はかつて日本に留学していました。
実は「招魂」は1923年の関東大震災時の朝鮮人虐殺をモチーフにしたものと言われています。
呼ぶに呼べない同胞の名というニュアンスで、本来ラブの要素は皆無です。
(第3話は日本ディスリの要素が多い気が・・・)
散々(粉々)に砕けた名よ
虚空の中に別れた名よ
呼んでも主人のいない名よ
呼んで我(われ)が死ぬ名よ
心中に残っている言葉一言は
最後まですべて言えなかったな
愛しているその人よ
愛しているその人よ
大韓帝国へ?
とりあえず今期待しているのは、テウルが大韓帝国へ行くこと。
その時の描写のほうが面白そうです。
文系脳がどこまで状況を理解できるのでしょうか?
文責:韓国ドラマあらすじ団
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