歴史的背景
当ドラマは高麗(コリョ:고려)の太祖(テジョ:태조)王建(ワン・ゴン:왕건)の息子たちと、意識だけがタイムスリップした女性を中心に描かれています。
中国版の張暁(チョウショウ)は歴史好きの女性でしたが、韓国版のハジンは歴史がよくわからない設定のようですね。
さて、先述したように、王建には29人の夫人に34人の子がいました。
夫人の中で王妃は6人、今回出てくる王子の多くが、いずれかの王妃たちの息子です。
第10王子については、後宮の息子です。
ドラマ内では王銀(ワン・ウン)となっていますが、実際には諱の記録は残っていません。
このように王建が多妻となったのには理由がありました。
王権と国力を強化するために、各地の豪族と縁を結んだためです。
その手段として手っ取り早いのは婚姻であり、その結果、多妻多子となったわけです。
ところで、どうして『皇』の字が使われているのか疑問に思う方も多いいのではないでしょうか?
実際には誤りです。
王建が建国した際には、王として君臨し、第3代までそうでした。
その後、第4代の光宗(クァンジョン:광종)が、『うちトコは皇帝国じゃ!』と宣言したのです。
それも言ったもん勝ちのようなところがあって、結局のところ、王国という認識が正しいです。
だから、本来は皇帝・皇后・皇子・皇宮ではなく、王・王后・王子・王宮だと思ってください。
皇帝国の場合には諸侯国を従えているのが常ですが、高麗にはそれがありませんでした。
ではなぜ、皇帝国を自称できたのでしょう?
それは、中原に強力な皇帝国が無かったからです。
高麗は918年に建国されましたが、その10年ほど前の907年に唐が滅亡しています。
その後は五代十国時代に突入したため、高麗王が皇帝だと宣言しても、鉄槌を下す強力な皇帝が不在だったわけです。
このあたりは、国際社会のパワーバランスで決まることなので、光宗は皇帝国宣言ができたのでした。
ドラマ内ではすべてが『皇』で統一されています。
そのため、皇子たちの衣装も時代考証されたものでなく、大きな龍の刺繍があしらわれたものになっていますね。
あらすじをかいつまんで
殆どがキャスト情報の範疇でした。
現在は北朝鮮の開城(ケソン:개성)となっている松岳(ソンアク:송악)が舞台です。
ここは、光宗(クァンジョン)が開京(ケギョン:개경)に、成宗(ソンジョン:성종)が開城(ケソン:개성)に改称した場所で、俗称としては松都(ソンド)とも呼ばれています。
ドラマ内の設定では、美しいことが貴ばれ、顔に傷を作ってしまったワン・ソは養子に出されてしまいます。
こういったフィクションの設定は、引っかからずに、そういうものだと思ってスルーしないといけませんね。
天文を司る司天供奉(サチョンゴンボン:사천공봉)崔知夢(チェ・ジモン:최지몽)の仕切りにより、時節の行事である追儺が行われることとなります。
後に日本では節分の豆まきが行われることになる儀式です。
儀式の最中、正胤(チョンユン:정윤)ワン・ムは刺客に襲われることに。
皇子や兵たちは応戦します。
斬られるワン・ム。
正胤が斬られたため慌てて階下に下る王建。
けれど、ワン・ムはワン・ソと入れ替わっており、傷ついたのはワン・ソだった。
事前にこの事を察知していたチェ・ジモンが、ワン・ソに手柄を立てさせるためにそうしたのだ。
チェ・ジモンは皇族の中に刺客がいると読んでいた。
(実際にはワン・ムの即位後に暗殺未遂が多発した)
その後、刺客を追うワン・ソ。
ワン・ソを目にしたヘ・スは後を追って山に入る。
そこで、ワン・ヨが刺客たちを抹殺するのを目にする。
自らの息子を皇帝にしたい皇后劉氏(ファンフ ユシ:황후 유씨)と、その息子でワン・ソの実兄のワン・ヨが、正胤暗殺計画の首謀者だったのだ。
けれどヘ・スは、逃げる途中にワン・ソが追っていた刺客に捕まり人質となる。
殺せと言って、ヘ・スの安全よりも真相を暴くことを優先するワン・ソ。
その時、ワン・ウクが投げた探検が刺客に刺さり、刺客は絶命する。
こんな女のせいでと、ヘ・スに怒りをぶつけるワン・ソ。
そんなワン・ソに、その子を離してと言い、剣をかざすワン・ウク。
いっそうきつく抱き、『嫌なんだが』と、ワン・ソ。
月の恋人 - 歩歩驚心 麗 OST
月の恋人 - 歩歩驚心 麗 OST Part1. お前のため(ノルル ウィヘ:너를 위해) チェン(첸)、ペクヒョン(백현)、シウミン(시우민:XIUMIN)
月の恋人 - 歩歩驚心 麗 OST Part1. Say Yes ロッコ(로꼬)、펀치(Punch)
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント