ユン・シユン、チン・セヨン、チュ・サンウクが主演したTV朝鮮週末ドラマ、大君-愛を描く(テグン-サランウル クリダ:대군 – 사랑을 그리다)が、3月3日からNHKで不滅の恋人としてスタート。
今回の記事では、不滅の恋人がどのようなドラマなのか紹介していきます。
不滅の恋人(原題:大君・テグン-愛を描く) キャスト・登場人物紹介 ユン・シユン、チン・セヨン、チュ・サンウク主演韓国ドラマ
不滅の恋人(原題:大君・テグン-愛を描く) 作品データ
- 韓国・TV朝鮮で2018年3月3日から放送開始の週末ドラマ
- 脚本:チョ・ヒョンギョン(조현경)
- 演出:キム・ジョンミン(김정민) 『朝鮮ガンマン』『王女の男』
- あらすじ:弟を殺してでも手に入れたかった愛、この世の誰をも近づかせたくなかったその女性をめぐる、彼らの熱き欲望と純情の記録を描いたドラマ
不滅の恋人の原題は、大君(テグン-愛を描く)
インターネット全盛時代ということもあって、近頃のドラマタイトルはことごとく変更されます。
オリジナリティーのある新しい言葉を設定しないと検索にも引っかからないからですね。
仕方のないことですが、原題からにじみ出てくるニュアンスは完全に失われてしまいます。
今回は大君-愛を描く(テグン-サランウル クリダ:대군 – 사랑을 그리다)から不滅の恋人へ。
邦題の感想については敢えて語らないことにします。
大君(テグン:대군)とは
日本的には「おおきみ」と読みたいところですが「テグン」と読みます。
韓国ドラマ、特に歴史ドラマファンには周知でしょう。
王の子、その中でも中殿(チュンジョン:중전)が生んだ男子のことを指します。
ただし、嫡男は世子(セジャ:세자)になることが多いので、一般的には中殿腹の次男以降の男子ということになります。
もちろん、歴史的には例外もあります。
大君はその出自からもわかるように、王位継承権が最も高い存在です。
そのため、ある意味では王から最も敵視される存在となります。
なぜなら、王位を簒奪し得る存在だから。
朝鮮王朝で簒奪とくれば、端宗(タンジョン:단종)から王位を奪った首陽大君(スヤンデグン:수양대군)、後の世祖(セジョ:세조)が有名ですね。
モチーフはまさに首陽大君と安平大君
世宗(セジョン:세종)の次男・首陽大君(スヤンデグン:수양대군)と三男・安平大君(アンピョンデグン:안평대군)の争いは、これまで多くのドラマで描かれてきており、韓国人にとってはよく知られたストーリー。
そこに、一人の女声を絡めたストーリーを展開したのが「不滅の愛」なのです。
↓以前まとめた資料ですが、ツリーになっているのでわかりやすいですよ。
以下に、韓国公式サイトの企画意図を紹介します。
これを読めば、不滅の恋人のあらすじがよくわかりますね。
不滅の恋人 企画意図(抜粋)
ここに、二人の男がいる。
最高の権力に座するため、互いに向かい剣を抜いた彼らは・・・兄弟だった。
同腹として生まれ友のように育った年子だった。
朝鮮王朝史において、弟を殺し甥を殺し、数多くの臣下を斬りながら権力の座に上がったことで悪名を駆せた首陽大君(スヤンデグン)。
癸酉靖難(ケユジョンナン:계유정난)は王になるための彼の権力欲と解釈され、詩書画に長けていた弟・安平大君(アンピョンデグン)は競争に押し出された悲運の主人公として置かれる。
だが、兄弟の悲劇は果たしてそれが全てであろうか。
本ドラマは実存した首陽と安平、二王子の生涯をモチーフに、王権に向かった欲望と血みどろの政争が、実は1人の女性に対する熱愛から出たという根拠ある仮設から出発し、その誰も知らなかった致命的なラブストーリーを表現する。
大君(テグン)。
王の息子に生まれるも王になれなかった運命の男たち。
王子の身分で富貴栄華を享受するが、世の中に出て行くことができなかったその足かせに反旗を翻すので、世の中は彼らに逆徒のくびきをかぶせる。
一人の女性を占有しようと、その女性を守ろうと、王になろうとした二人の男の戦争のような愛、今その愛がくる。
久しぶりにマニアック解説を再開しようかと
実は過去に、この時代の解説はやったことがあります。
NHKでも放送された王女の男(原題:公主の男:コンジュエ ナムジャ:공주의 남자)のときです。
今回、超久しぶりに歴史解説を展開しようかと画策中です。
最近では「あらすじ団」で認知されることが多いのですが、下のサイトでマニアックな朝鮮王朝の解説を展開していたのがサイト運営のはしり。
今回は原点回帰というわけです。
ここ数年はテレビで韓国ドラマを見ることも日本語字幕を見ることもなくなっているので、プロがどのような訳をするのかも楽しみです。
まだ少し先の話になりますが、盛り上がっていければと思います。
あ、ちなみに、不滅の恋人(原題:大君-愛を描く)はいまのところ視聴していません。
初期の視聴率も大してよくなかったし、週末ドラマだったのでスルーしてしまいました。
ただ、現時点ではわかりませんが、当時はTV朝鮮のドラマの視聴率記録を叩き出した作品です。
その意味でも、楽しんで視聴することのできる作品だと思いますよ。
またまたちなみに、韓国での放送は2018年3月3日からでした。
NHKでの放送はぴったり一年後ですね!
文責:韓国ドラマあらすじ団
コメント
日本版だと大君という言葉が避けられる傾向がある気がします。
○○大君の○○だけで呼ばれたり、ただ単に王子と訳されたり、他に元子や元孫も同じような感じです。
わかりやすくして、かえって混乱してる感じですね~。
最初から視聴者を教育すればよかったのでしょうが・・・。
なかなか難しいものですね。