キム・サンジュン(김상중)、キム・テウ(김태우)、イム・ドンジン(임동진)、イ・ジェヨン(이재용)主演のKBS1大河ドラマ
懲毖録(チンビロク:징비록)
の第15・16視聴感想(あらすじ含む)です。
懲毖録(チンビロク:징비록)作品データ
- 韓国KBS1で2015年2月14日から放送開始の大河ドラマ
- 脚本:チョン・ヒョンス(정형수)、チョン・ジヨン(정지연)
- 演出:キ、ウ・サンフィ(김상휘)、キム・ヨンジョ(김영조)
- あらすじ:リュ・ソンニョン先生が執筆した『懲泌録』の内容を基に、壬辰倭乱が発生する前から李舜臣将軍が戦死した露梁(ノリャン)海戦までの時期に朝廷で繰り広げられる話
- 視聴率 第15話11.0% 第16話10.7%
懲毖録(チンピロク:징비록)第15・16話視聴感想(あらすじ含む)
視聴率は若干停滞気味ですが、それでも11%前後に安定しています。
第15・16話では、日本軍の攻勢により半島が蹂躙され、ついには漢城が陥落するに至った経過が描かれました。
これからさらに、右往左往とする宣祖(ソンジョ:선조)の姿と、それに振り回される柳成龍(リュ・ソンニョン:류성룡)を含めた臣下の姿が克明に描かれていきます。
倭軍(日本軍)の侵攻(時系列)
4月28日、一番隊・小西行長軍、弾琴台(タングムデ:탄금대)で名将との誉れ高い三道都 巡邊使(サムド トスンビョンサ:삼도도순변사・申砬(シン・リプ:신립)率いる騎馬隊を中心とする8000の軍と対峙。
戦いは火縄銃部隊を中心に構成している日本軍の優勢で進み、追い詰められた申砬は首を取られることを避けるため達川江(タルチョンガン:달천강)に入水。朝鮮軍の惨敗に終わる。
加藤清正率いる二番隊と合流した小西行長は、その後も着実に進軍を進める。そして、清正よりも一日早い5月2日に漢城に入場する。
しかし、すでに宣祖(ソンジョ)は、播遷(パチョン:파천)という名の逃走を開始しており、朝鮮王の確保には至らなかった。(播遷:王が都城を離れて他の場所へ避難すること)
朝鮮の対応
申砬の主力が崩壊した朝鮮軍は、漢城にいた5000の兵の一部も逃げ出す有り様。とてもではないが三隊からなる数万の日本軍に太刀打ちできない。
播遷(パチョン)を主張し始める宣祖。もちろん反対するソンニョン。そんなソンニョンに対し、今まで主張を受け入れてきたが、すべてが裏目に出ているではないかと怒る宣祖。
ソンニョンの意見は李山海 (イ・サネ:이산해)とも衝突する。高麗(コリョ:고려)でも恭愍王(コンミンワン:공민왕)の時代に一時的に安東に播遷したことがあると、李山海。
そののち、高麗はどうなったか?と、朝鮮も亡国となり得ることと示唆するソンニョン。都城を死守しようとせずに播遷することで、民心が離れることを危惧しているのだ。
国王の護衛や宮廷警備を担う内三庁(ネサムチョン:내삼청)の兵も逃げ出し始める。それだけでなく、軍の根幹をなす五衛(オイ:오위) の兵までも逃げていた。
宣祖は播遷とともに、光海君(クァンヘグン:광해군)の世子(セジャ:세자)冊封も指示する。こうして世子になった光海君だったが、有事における緊急避難的でもあった。乱が終われば世子を再考すると、宣祖。
ソンニョンの前で自分は歴史に類を見ない暗君と記録されるだろうと言い出し、ついには譲位を口にする宣祖。臣下としては不忠この上ないため、ソンニョンは播遷を認めざるを得なかった。
有事に際し、尹斗壽(ユン・ドゥス:윤두수)、 李恒福(イ・ハンボク:이항복)ら西人(ソイン:서인)が復権する。
ソンニョンを留都大将(ユド テジャン:유도대장)に任命せよとの命を発する宣祖。ソンニョンを見殺しにしようというのだ。けれどソンニョンは、自ら漢城を死守するつもりでいた。
李恒福は今後の明への援軍交渉などの外交、またソンニョンの人柄を鑑み、ソンヨンを見殺しにすべきではないと宣祖に訴える。
王は民の母であるのに、その母が逃げるという道理がどこにあるのかと嘆くソンニョン。けれどそれは宣祖への恨みではなく、王を輔弼できない自分への罵りと嘆きの言葉だった。
景福宮(キョンボックン:경복궁)に火が放たれる。逃げ出した王への怒りと奴婢台帳を焼くために民が火を放ったと言われている。(ドラマ内では倭軍の可能性にも言及)
開城(ケソン)に到着した一行。民心を安定させるために、開城を守るとのお触れを出す。
播遷(パチョン)の責任を取らせよと、領議政(ヨンイジョン:영의정)李山海 (イ・サネ)へを辞職させよとの上疏が宣祖に届く。
李山海だけのつみではないと、ソンニョンをも辞職させると言及する宣祖。
沙也可
加藤清正配下の沙也可(さやか)が3000の兵を率いて朝鮮側に寝返る。
日本人からしてみると、『誰?』という武将だが、史実的にも一応存在することにはなっている。ただし、日本側はその存在に否定的だ。
加藤清正の配下なら歴史上それなりに名も知れているはずだし、戦争初期の段階でこのような大きな寝返りが起きることも考えられない。
個人的には、戦時下における一種の心理戦だと考えている。名もない銃使いが数名投降したとしても、それを3000人と言ったりするのが戦時下だ。
一番隊の経路
これまでの進軍
中路: 釜山(プサン:)→東莱(トンネ:동래)→梁山(ヨンサン:양산)→チョンド(淸道:청도)→大邸(テグ:대구)→仁同(インドン:인동)→善山(ソンサン:선산)→尙州(サンジュ:상주)→鳥嶺(チョリョン:조령)→忠州(チュンジュ:충주)
第15話での進軍
驪州(ヨジュ:여주)→楊根ヤングン(양근)→龍津(ヨンジン:용진)→漢城(ハンソン:한성)京城東路(キョンソン トンノ:경성동로)
現時点ではここまで
懲毖録(チンビロク:징비록) 第17・18話視聴感想(あらすじ含む)に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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