全16話が終了しました。
ヒョンビン&ソン・イェジン主演SBS金土ドラマ
愛の不時着(サランエ プルシチャク:사랑의 불시착)
最終回はなんと1時間50分以上の尺でしたよ。
ネットフリックスも絡んでいるので日本でのテレビ放送は先になるかもしれませんが、どうするのでしょうね?
他の回も90分程度のものもあるので、大変なことになりそうです。
今回はあらすじを書く前に、あれこれと雑感を書くことに。
ネタバレもあるのであしからず!
愛の不時着 最終回の視聴率は21.683%
第15話の視聴率が17.066%だったため、「ぎりぎり乗るかどうか?」と思っていましたが、そんな心配はよそにあっさりとボーダーラインを超えていきました。
残念ながら「SKYキャッスル」が記録した23.7%というケーブル系の記録は破れなかったものの、21.683%はトッケビ(도깨비)を抜いて歴代2位の記録となりました。
現在ドラマ界を引っ張っているのはキム・ウンスク作家とパク・ジウン作家で、今回の脚本を担当したパク・ジウン作家の方がやや数字を取れてない印象でしたが、今回のこの数字で一旦逆転しました。
ただ、キム・ウンスク作家も今年はイ・ミンホ&キム・ゴウン主演のザ・キング 永遠の君主(ド キン ヨンウォネ クンジュ:더 킹 : 영원의 군주)で逆襲の準備中なので、この作品にもまた期待したいですね。
脱北者クァク・ムヌァン作家の存在
今作品にサブ作家としてパク・ジウン作家をサポートしたのが、脱北者クァク・ムヌァン(곽문완)作家。
平壌演劇映画大学出身の彼のおかげで、これまでの作品で描写されたステレオタイプな北朝鮮の姿だけではなく、北朝鮮の日常の風景が垣間見え、人々の息遣いが聞こえた作品だったと思います。
日本人の感覚からすると、ただただ暗黒国家のイメージですが、実際の北朝鮮は世界の80%の国と国交を持っています。
もちろん、北朝鮮国内での移動の自由はないのでしょうが、イギリスとは国交があるため、英国籍のスンジュンが平壌のホテルにいても不思議はなかったのです。
近くて遠い北朝鮮。
そこに住む庶民の平凡な姿は、意外と日本には紹介されていないような気がします。
OSTは残らなかった印象
これだけの大作になるとOSTが印象的なことが多いですよね?
けれど、今回はさほど感情とリンクしませんでした。
10cm、ユン・ミレ、ダビチ、そしてIUと、なかなか贅沢なラインナップだったのにも関わらず。
もちろん、人それぞれの感想なので、グッときた人がじつは多いなんてこともあるかもしれません。
それよりも思い出されたのが、ヒョンビンが歌うその女(ク ヨジャ:그여자)でした。
この歌はシークレットガーデンのOSTその女(ク ナムジャ:그 남자)のスピンオフ的な曲。
9年以上経っても歌詞まで覚えているほど印象的でした。
しかも、リ・ジョンヒョクの心情にとてもマッチしています。
久しぶりに聞いてみてはいかがでしょう?
歌詞
一人の女があなたを愛しています 彼女は懸命に愛しています
毎日影のように君の後をついて回りながら 彼女は笑って泣いています
どれだけ どれだけもっと君を こんなに見つめてばかり 一人
この風みたいな愛 このクソみたいな愛 続けてこそ君が僕を愛するの
少しだけ近寄ってきて 少しだけ 一歩近付いたら二歩逃げる
君を愛する僕は今も側にいて 彼女は泣いています
男女が入れ替わった歌詞がもともとの歌詞なので、セリの心情や政治体制に隔てられた状況ともシンクロします。
本編を視聴して
いや、もう、とりあえず政治的なことは置いといて、分断線なんて無くなってしまえ!というのが正直な感想。
開城(ケソン:개성)とソウルなんて道さえ空いてたら1時間で行ける距離ですよ?
そんな距離感で同一民族が分断し続けてるなんて話にならないでしょ?
実際のところ、かつての分断国家ドイツは半島の現状を「21世紀に未だにどうして分断してるの?」と、その膠着状態を嘆いているのだとか。
個人的にも何やってんの?って思ってしまいます。
このドラマが放送された当初は北朝鮮の美化ではないのかとの批判が出たようです。
ひょっとしてムン・ジェイン大統領の策略?と、穿った見方もできなくはありませんでした。
けれど、もともとは一つの国家だったんですよ。
開城(ケソン)なんてKOREAの語源となった高麗(コリョ:고려)の首都でもあるし。
国家の体制が崩れるときって意外とあっけなく、しかも、こんなきっかけで?ということも多々あります。
「愛の不時着」の動画が北朝鮮の闇で出回って、レジームチェンジが起きてしまうなんてこともあるかもしれませんよ。
朝鮮半島では南男北女と言って、南の屈強な男と北の肌の白いたおやかな女性がもてはやされていた歴史があります。
今回のチョンヒョクとセリは逆バージョンでしたね。
スンジュンとタンが言葉通りの組み合わせではありましたが、スンジュがたおやかでタンが屈強でした(笑)
ドラマ全体を通じて結末が全く読めない展開でした。
パク・ジウン作家の特徴として、じんわりと利いてくるウィットや前フリがありますよね。
チョンヒョクに「芸術の殿堂を買ってしまおうか」と言っていたセリの言葉はある意味前フリで、最後の最後に芸術英才支援事業に昇華され、チョンヒョクとの再会にひも付きました。
そして最後も不時着、いや降臨。
セリが降臨する場所を的確に予測していたチョンヒョクにはびっくりでした。
けれど、全編を通じて「偶然」ではなく「運命」の出会いをし続けた二人なので、このような素敵なハッピーエンディングとなったのでしょう。
今回は廃人になるほどのめり込んだ感じもなく、素敵な作品を時を忘れて楽しんだ印象。
余韻に浸りながら最後のあらすじを書くこととします。
夜までしばしお待ちを!
文責:韓国ドラマあらすじ団
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