韓国の死刑についての現状。セウォル号の船長は?『神の贈り物 - 14日』の補足

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セウォル号の船長はどうなる?

今のところは最高刑でも業務上過失致死傷です。

ただし、韓国には特定犯罪加重処罰法(특정범죄가중처벌법:正式には特定犯罪加重処罰等に関する法律)があり、既存の法律による刑罰で処罰するだけでは、国民の法的感情を満たすことができない場合にこの法律が適用されます。

ここで注視したいのは、『国民の法的感情を満たすことができない場合』という文言です。韓国は法治国家ではなく人治国家だと常々言っていますが、司法においても感情にかなり左右された判決が出ます。

国民にアンケートをとっても、法律より感情が勝る傾向が強いのが韓国の現実であり、各セクションで超法規的処置が発動されます。このようなことは早期に改正されるべきですが、民主国家としての歴史が浅いため、やむを得ない部分とも言えます。

この法律を適用すると、おそらくセウォル号の船長は無期懲役となることでしょう。さすがに死刑の適用に関しては構成要件に該当しないため適用は免れますが、国民感情は死刑にまでボルテージが高まっています。

また、実際に事故当時操舵していた女性航海士もにも厳罰が予想されます。ふたりとも下船時に氏名を偽ったということですので、心象が悪く厳罰の方向に振られるはずです。

 

国民参与裁判の可能性も?

韓国にも日本の裁判員制度と同様の制度があり、これを国民参与裁判(クンミンチャミョ チェパン:국민참여 재판)と言います。

日本より1年ちょっと早い2008年2月12日から実質運用されています。日本では参加する市民を裁判員と呼びますが、韓国では陪審員及び予備陪審員と呼びます。

『神の贈り物 - 14日』の主演女優イ・ボヨンの前作で大ヒットした、君の声が聞こえる(ノエモクソリガトゥルリョ:너의 목소리가 들려)をご覧になった方なら、その様子を映像で見たのではないかと思います。(このドラマ、ものすごく面白いです!)

もし、彼らの裁判が国民参与裁判になれば、間違いなく現行法で可能な限りの重刑に処されることでしょう。

 

文責:韓国ドラマあらすじ団

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