キム・サンジュン(김상중)、ユン・ギュンサン(윤균상)、イ・ハニ(이하늬)主演のMBC月火ドラマ
逆賊:民を盗んだ盗賊(ヨクチョク:ペクソンウル フムチン トジョク:역적 : 백성을 훔친 도적)
の第3話・第4話視聴感想(あらすじ含む)です。
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逆賊:民を盗んだ盗賊 作品データ
- 韓国SBSで2017年1月30日から放送の月火ドラマ
- 脚本:ファン・ジニョン(황진영) 『帝王の娘・手白香』
- 演出:キム・ジンマン(김진만)『キルミー・ヒールミー』
- あらすじ:暴力の時代を生きた人間ホン・ギルドンの、人生と愛、闘争の歴史を扱ったストーリー。
逆賊:民を盗んだ盗賊 第3話・第4話視聴感想(あらすじ含む)
視聴率は、10.5%→12.3%と、しっかり延ばしてきました。
『被告人』との差も6%台まで縮まってきたので、ひょっとするとそのうち逆転なんてこともあるかもしれません。
『花郎(ファラン:화랑)』は完全にぶっちぎったので、追随されることはなさそうです。
第3話・第4話で重要なファクターとなったのは綱常罪(カンサンジェ:강상죄)でした。
綱常罪とは、綱常の倫理を犯した罪のことです。
ちょっと小難しい話になりますが、綱常は三綱五常(サムガンオサン:삼강 오상)の人倫のことで、三綱は『君臣』『父子』『夫婦』の道を現わす『君為臣綱』『父為子綱』『夫為婦綱』のことです。
また、五常とは、五倫のことで、『父子』『君臣』『夫婦』『兄弟』『朋友』間の倫理、『父子有親』『君臣有義』『夫婦有別』『長幼有序』『朋友有信』を指します。
この他にも、国喪の期間に妓房(キバン:기방)に出入りしたり、奴婢がその主人を殴打したり殺害する場合などが含まれます。
要するに噛み砕いて説明すると、上下関係や信義に関しての倫理規定です。
今回は両班の主人と家奴との関係としてとりあげられました。
家奴が上典(サンジョン:상전:主人のこと)に暴力を奮ったり、不正を行った上典を告発したりしてもこの綱常罪が適用されます。
特に後者などは、現代の倫理観では当然の正義ですが、当時の朝鮮では許されないことでした。
というより、現代の韓国でも、不正を行った父を子が告発したりすると、この方がバッシングを受けたりすることも。
綱常罪の名残とも言えます。
今回アモゲが裁きの場でチョ・チャムボン夫人を告発できなかったのは、君臣間の綱常罪に当たるからです。
けれど、それを裁く使道(サト:사또)もチョ・チャムボン夫人の訴えを肯定することに躊躇していました。
というのも、綱常罪がその地域で起きたら、その地域は降格となり、使道も罷免される可能性が高かったからです。
この地域の降格というのはピンとこないかもしれませんが、朝鮮時代においては、逆賊が出現した地域が降格されるということが実際にありました。
もともと圧倒的に不利な家奴のアモゲは、妻クモクの恨を晴らすための、とっておきの材料を持っていました。
それは、チョ・チャムボンが廃妃尹氏(ペビ ユンシ:폐비 윤씨)と内通していたということです。
チョ・チャムボンが廃妃尹氏から受け取った書を、自分は文盲だからとキルドンの兄キルヒョンに読ませ、内容を把握していたのでした。
両班には綱常罪(カンサンジェ)が無いかに思えますが、君主に対しての義を欠く行為は綱常罪となるのです。
もちろん逆謀の罪になります。
家は取り潰され、チョ・チャムボン夫人も官奴婢にされてしまうので、彼女は震えながら訴えを取り下げ、屋敷までも引き払って去って行ったのでした。
このドラマはシリアスな中に笑いの要素を入れていて、視聴者を飽きさせない趣向が楽しいですね。
今回は刑房オム・ジャチ昇進のいきさつが笑えました。
より高い地位に就かせるという約束を守るため、アモゲは手配中の海賊を捕まえ、その男を縄にくくったままオム・ジャチの方に逃します。
アモゲにもらった智異山(チリサン)の符籍(プジョク:부적)を持って科挙を受けに行ったものの、自分の予想通り落第して帰る道にその海賊が転がってきて、符籍でコン!
こうして功を成したオム・ジャチは、めでたく使道(サト)となったのでした。
匿禍里(イクファリ:익화리)に移り住んだ一家。
アモゲは仲間たちに盗人はやめて商売を行うことを提案します。
両班が金に糸目をつけずに買う明製の絹を手に入れるために、明の皇帝が朝鮮の黒細麻布(フクセマポ:흑세마포)に入れあげているということを利用して、黒細麻布を作って取引をしたのでした。
こうして一角の人物となったアモゲ。
キルヒョンには科挙を受けさせ、キルドンは将帥にと思っていましたが、キルヒョンは身分によりその道が閉ざされており、キルドンは一時期の記憶を失い、自分が100年に一人の才を持っていることすら忘れ、商売人になりたいと・・・。
12年の歳月が流れ、キルドンは商売人に。
ようやくユン・ギュンサンの登場です。
来週も面白くなりそうです!
文責:韓国ドラマあらすじ団
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