獬豸(ヘチ:해치)の全48話が終了しました。
李祘(イ・サン:이산)や同伊(トンイ:동이)を手がけたキム・イヨン作家が、MBCではなくSBSで披露した最新作ということで、注目を浴びていた作品でした。
また、SBS自体も六龍が飛ぶ(ユンニョンイ ナルシャ:육룡이 나르샤)以降3年ぶりの本格時代劇でした。
そんな位置づけのドラマでしたが、評価はどうだったのでしょうか?
個人的な評価も交えて、韓国でのレビューの内容を紹介していきます。
獬豸(ヘチ:해치) 作品データ
- 韓国SBSで2019年2月11日から放送開始の月火ドラマ
- 脚本:キム・イヨン(김이영) 李祘(イ・サン:이산)、同伊(トンイ:동이)
- 演出:チュ・ドンミン(イ・ヨンソク) 『大風水(テプンス:대풍수)』
獬豸(ヘチ)視聴感想(あらすじ含む)
まずは視聴率から。
4.9%~8.4%を行ったり来たり。
首位に立つことは比較的多かったものの、抜ける感じがまったくなく終わってしまいました。
けれど、何故かレビューは概ね講評です。
というより、否定的なレビューは一本しか見当たりませんでした。
韓国の場合にはネット記事が提灯記事であることがあるので当てにならないことも多々あるのですが、流石にこれだけ良い方向にしか書かれてないとなると、穿った見方をしてしまいます。
実際のところは否定的なレビューの方が的を射ている気がします。
その記事には要約するとこのように書かれていました。
- チョン・イルが兵役明けで演技がぎこちない、発声が悪い
- コ・アラのアクションがいまいち
- コン・ユルがコミカル過ぎた
- 画面が暗すぎて時代劇のターゲット層には辛かった
- コ・アラの怪我でストーリーが変わった
- 結局全体的にチグハグになってしまった
個人的な意見より結構辛辣でした(汗)
個人的に気になったところ
専門用語の使いすぎ
キム・イヨン作家といえば、成均館(ソンギュングァン:성균관)大学で歴史教育学部を出たガチの歴史博士ナノが有名ですよね。
そんな彼女が描き下ろした今作を視聴してて思ったのは「専門用語の使いすぎ」でした。
ボクのように歴史研究もしてる歴史ドラマファンは、勉強になることもあってその点は逆に面白く視聴できました。
また、日本人なので漢字語に強いアドバンテージもあるため、そもそも韓国人よりはその点においてはハードルが低い気がします。
けれど、一般的な韓国人にとってはストレスになったのではないかと思われます。
字幕を見ないと意味がわからない自国語が多いわけですから。
さすがに史実と違いすぎた
キャスト情報に密豊君(ミルプングン:밀풍군)李坦(イ・タン:이탄)が出て来て、ドラマ初期の状況を見たときに、こうなるのだろうと予測しました。
そして、その予測は的中しました。
さすがに史実と違いすぎでした。
このような構成にするのであれば、不滅の恋人(原題:大君-愛を描く:テグン-サランウル クリダ:대군 – 사랑을 그리다)で取られたように、元ネタを明かして架空の朝鮮にしたほうが良かったのではないかと思われます。
今回はそうしなかったことにより、歴史好きな歴史ドラマファンの「それは違うでしょ」との声が多くなり、その結果が視聴率にネガティブな要素として跳ね返ったと推測されます。
マイナーな時代や王であれば問題はなかったのでしょう。
けれど、英祖(ヨンジョ:영조)/延礽君(ヨニングン:연잉군)李昑(イ・・グム:이금)はとても有名な王なので、デフォルメするならするで、前提となる演出が必要だったのです。
あらすじは続けます
最終回が放送されたというのに、残り7話も残っていますよ。
食いついて視聴していればあらすじも進むのですが、今回は一旦気が途切れてしまいました。
それでもあらすじは続けます。
一般的には不評だったストーリーであっても、個人的にはキム・イヨン作家の知識を吸収する機会でもあるので、最後まで探求するつもりです。
当ドラマに関しては、この時代の知識がなく吹き替えで視聴する外国人のほうが楽しめるのかもしれません。
ボク個人の用途だと「学習用ドラマ」となってしまいますが、他の方にとってはツボにハマるドラマかもしれません。
日本上陸の折には試しに視聴してみてください。
では、あらすじはしばしお待ちを!
ゆっくり仕上げていきます。
文責:韓国ドラマあらすじ団
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