すぐに伸びますよ、大監マニムの目さえうまく避けましょう・・・と、ハマン宅。
そこにコ・サホンが入ってきて、ハンカチをはずし髪を解く。
申し訳ございません、本当に申し訳ございませんと、エシン。
たかが、髪の毛・・・王も短くする髪だ、お前の父・お前の母のように、そのように戻ってこなかったので、いい・・・生きて戻ってきたので、それでいい・・・と言い、出ていくコ・サホン。
あの女がなにかほざいたようだが・・・と、過去のことを思い出そうとしているイ・ワニク。
恐る恐るドアを開け、まだ日本から情報が来てないとチョン 警務使が言っていることを告げる、イ・ドンムン。
そうかと、イ・ワニク。
郵逓司にも尋ねましょうかと、イ・ドンムン。
結果が理由を説明すると、そう時間がかからないはずで、すでに他の者に渡っていると推測するイ・ワニク。
また、たしかに自分に言っておくだけの名前があったはずだとも。
そして、ヒジンがサンワンの名を口にしていたことを思い出し、自分がエシンの親を殺したことに気づく。
誰・・・?と、イ・ドンムン。
その話をそこで止め、カフェを飲みに行くと言い出し、エシンの婚姻が破談になったのは確かか?と問うイ・ワニク。
ヒソンがグローリーホテルに戻ると、イ・ワニクとキム・アンピョンが同席していた。
当然ながらその席に呼ばれるヒソン。
ヒナに対して、来て座らずに何をじっと見て立っているんだ?と、イ・ワニク。
また、ヒソン君もこっちに来てとも。
出てきたカフェでも召し上がって行って下さい、私が新しく出してくる前にと、ヒナ。
私をひとり置いておかないで、私は今気分がひどく良くないのに、あの右側に座っている方が私の父ですと、ヒソン。
私もあまり気分がよくないのに、左に座った人の娘が私ですと、ヒナ。
・・・え?と、ヒソン。
破談になったことを、男には傷でもない、まあもっと良い相手がいるんじゃないか?と、ヒナを紹介する気満々のイ・ワニク。
もちろん女とは違います、たった一つないものは職業で、それが欠点といえば欠点でしょう・・・ヒソンが一つの道だけ突き進むのが鉄道に似ていて・・・と、日本が絡んでいる鉄道の職をヒソンにあてがってもらおうとするキム・アンピョン。
滅び行く朝鮮の万石取りより、昇り来る日本の千石取りのほうが良くないですか?と、イ・ワニク。
こうお話を聞くなんて!と、同調するキム・アンピョン。
イ・ワニクがホテルの敷地から出ようとしている。
狂われたので?たしかに私が警告したのですが?ここに入ってきて何を口に入れることになるかかわからないってと、ヒナ。
モリタカシという小僧がここに泊まっているだろう?残ってる薬があるならそこに盛れ、多ければいい・・・それで、その女子とは近づくな、コ・サホンの孫娘だ、お前が似合わない女子といたのだが、私はそれが誰なのか知った、今後、交流するな、その女子の父を私が殺したとイ・ワニク。
ふらつき、胸の痛みを感じるヒナ。
そこに戻ってくるユージン。
何事が?大丈夫ですか?と、ユージン。
ヒソンさんとお見合いしたんですと、ヒナ。
303号がこのように息が吸えないほどではないんだけど?と、ユージン。
ハハ、今日はそうだったのです、お入りにと、ヒナ。
お願いがある、難しいお願いのはずで・・・キー一つ間違って渡さなければならないんだけどと、ユージン。
どの部屋を?と、ヒナ。
モリタカシと、ユージン。
マスターキーを出して差し上げましょう、私のホテルなんて元々やたらと探られるのでと、ヒナ。
ありがとうと、ユージン。
モリタカシの部屋に潜入するユージン。
そして、ミュージックボックスをみつける。
その下にさらに気になるものを発見する。
朝鮮人暴徒名簿だ。
コ・サホンやファン・ウンサン、チャン・スング、イ・ジョンムンらの名前がある。
フロントからの合図があったため、窓から出ていくユージン。
モリタカシが戻ってくる。
窓が開いていたのでいぶかしがり、すぐにフロントに降りてくるモリタカシ。
すると、ユージンが正面玄関から入ってくる。
来る道でお前を見なかったんだが?と、モリタカシ。
オレたちが同じ道を通るのか?オレは互いに行く道が異なると思ってたんだが・・・304号ですと、ユージン。
退勤ですか?夕食を準備しなければならないかと思ってと、ヒナ。
ルームに上げてくれたらありがたい、疲れていてと、ユージン。
ホテルに来る道が幾通りなのですか?と、モリタカシ。
正門を好めば大路に、後門を好めば路地に入ってきますと、ヒナ。
部屋に戻ったユージンは、先程の名簿を思い出しつつ書き出す。
ムシン会の面々が慌ただしく走っている。
モリタカシ?と、トンメ。
はい、華族出身の日本軍大佐ですと、ユジョ。
華族?そんな者がなぜオレの道場に?と、トンメ。
そいつがチンゴゲの商圏に介入しようとしているのです、第一銀行券の問題で、朝鮮人と日本人がよくもめていますが、いつも朝鮮人だけをしょっぴくので、朝鮮人はチンゴゲに寄り付きませんと、ユジョ。
ハッ、これだから軍人たちは嫌なんだよと、トンメ。
朝鮮語にはお気をつけ下さい、そいつは朝鮮語が達者だそうですと、ユジョ。
珍しいのを一つ引っ張ってきたなと、トンメ。
道場。
武心会漢城支部長ク・ドンメです、オレが寝てる間にチンゴゲをめちゃくちゃになさったようでと、トンメ。
ハハハ、もともとでたらめだったんだが?と、モリタカシ。
ハハハ、聞いてた通り、朝鮮語が流暢ですねと、トンメ。
お前の日本語がでたらめで、日本人租界地で日本の金を拒否するというのが話になると思ってるのか?と、モリタカシ。
日本人たちは主に第一銀行券を出すのですが、それが金でないことをはっきり知っていながらどうやって受けるのですか?と、トンメ。
白丁出身で自身の祖国を捨てムシン会首長の目にとまった日本の犬が、恐れもなく誰を教えるんだ?と、モリタカシ。
私がかなり有名なようですね、私はナウリの話をここに来る途中で聞いたのに、貴族出身の軍人だそうですね・・・私がちょうど二つだけ嫌いなんです、貴族・軍人・・・だから今後、私の縄張りに足をむやみに乗り越えたら困ります、ナウリ・・・
家を離れば、ときには旅情もして、恥ずべきこともできて、そうなのではないですか?と、トンメ。
たかだか浪人風情が、お前が私の話を 飛び飛びに聞いたようだが、朝鮮の地にいる日本人の中で私が最も(地位が)高い、その言葉はすなわち、朝鮮で誰も私に命令することができないという意味だと、モリタカシ。
誤解があるようなのですが、私が忠誠するのは日本ではなくムシン会です・・・フッ、たかだか軍人ナウリがとトンメ。
銃を抜きトンメに向けるモリタカシ。
一本背負いで畳に投げつけるトンメ。
まだ傷が痛い。
ここで銃を再び手に取ると、本当に負けるんですよ、ナウリ・・・出て行く時には軍靴を脱いで出て行ってください、うちの子たちは朝ごとに拭くのに・・・行くぞと、トンメ。
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