久しぶりにお会いします、夜も昼もなくお忙しそうですがと、ヒナ。
また行かねば、尋ねることがあってきました・・・前に205号にあったものなどです、大部分が開けてない書信だったのです、それらは全てどうなってるのか、分かるかと思ってと、ユージン。
さあ?ルーム掃除は私がしなくて、おそらく燃やしたでしょう、もしかしたらその物などが捜査の助けになるものでしたか?と、ヒナ。
もしかして持っていますか?今はうわさひとつ、うわさ話一つにも期待している最中でと、ユージン。
たった今燃やしたってと、ヒナ。
嘘みたいで・・・と、ユージン。
これは・・・駆け引きもする前にばれたから・・・私のホテルでは、お客様たちが置いて行った物をむやみに捨てはしません、特に、探られた部屋の物は・・・後日、禍になったり、あるいはお金になるんです、禍になるかお金になるかわかりませんがと、ヒナ。
幸いです、対価はおっしゃってみてくださいと、ユージン。
対価はク・ドンメから受け取ります、ク・ドンメを救命する時に使われるので・・・お待ちくださいと、ヒナ。
ありがとうと、ユージン。
まだでしょう?私が作定して騙したらどうしようと?と、ヒナ。
たまには騙されようと思って、それが今ならば騙されてみますと、ユージン。
イ・ワニクの娘だから学んだのです、こう使えますねと、ヒナ。
咸鏡道慶興(キョンフン:경흥)の消印の郵便物で薬房宛のものを開封するユージン。
すると、切断された地図が次々と出てきた。
上海分区郵局地図だった。
封筒にはイザヤ、ペドロ、ラザロ(ナサロ)と、洗礼名らしき名も書かれている。
巡礼者たちはみな咸鏡道にいらしたなと、ユージン。
「して差し上げます」へ行く。
ヨセフ・スタンソンという宣教師の最近の行跡と、なにか情報となるものなどを、全て持ってきてくれたら良い、慶興郡新阿山(シナサン)に宣教基地があります、費用はいくらでも支払いますと、ユージン。
最後の句説が心琴を鳴らすなと、イルシク。
また、行ってくるから店は任せるとも。
ここは心配せずに気をつけてアニキと、チュンシク。
前調査で?後調査で?と、イルシク。
全て最大限に早いもので、全て分かり次第すぐに情報をくださいと、ユージン。
知らせを聞いたのかわからないです、聞いたなら、私の心配をしそうで・・・貴下が心配することは作りません、だから今日一日だけでも、私の心配は暫し忘れて、いつもそうであるように、お美しく・・・と、心の中でつぶやき、書信を薬房の函に入れるユージン。
ホテルの前を通り、風車を見つめるエシン。
自己紹介・握手・保護・・・その次は恋しさのようです・・・ひょっとして、市の日を言い訳にしてホテルの前を過ぎないかと思い、テラスに長く立っていた日もありました・・・I Miss You.・・・いつも学ぶのが早いあなただから、すでにこの言葉を学んだと思って・・・と、ユージンの書信。
その書信を目にして・・・行き違ったのね・・・と、エシン。
そして、函に手袋を入れる。
便殿
陛下、恐れながら、死んだ者がその宣教師なのを確認しましたと、イ・ジョンムン。
また、そうなったのだなと、高宗(コジョン:고종)
密旨もまた、あの者の手に入っていったようです・・・ですのでその密旨は・・・と、イ・ジョンムン。
偽物であらねばならないだろう・・・まったく何事もするなというのかと、高宗。
陛下、あの者たちが望むのは、そのように朝鮮が与えないことです、起きたことは収拾し後事を図り、より大きな歩みをなさねばなりませんと、イ・ジョンムン。
陛下、農商工部大臣イ・ワニクが参りましたとの内侍の声。
私の歩みは毎回後ずさりなのに、ワニクの歩みは堰を切った川の水のように走ってるのだな・・・と、高宗。
駐清公使への密旨を読み上げるイ・ワニク。
貴国の民を通しての要請だと書いてあった。
死んだアメリカ人の懐から出てきた書信なのですが、陛下の玉璽が押してあるので、捜査中の日本側は大騒ぎです、それで臣イ・ワニクは、これは偽物だと主張してきましたと、イ・ワニク。
また、これは偽物でしょ?と言い、偽物であれば起こるであろう、朝美関係の悪化を示唆する。
高宗とヨセフは路面電車の中で会っていた。
朝鮮の側に立ってくれてありがとうと、高宗。
主がくださった唯一の才能が、よりによって信念を守る小さな勇気で、仕方ないでしょう、陛下・・・一民族が他の民族が無力に逼迫しようとすることは正しくないからですと、ヨセフ。
そなたの恩徳は忘れないと、高宗。
それで、朝鮮朝廷は何も図ってない、アメリカ人の一個人が皇帝の玉璽を偽造して利得を取ろうとした、なので、死んで当然の者が死んだのだ、・・・こう結論を出して良いでしょう?と、イ・ワニク。
そう処理しろ、その密旨は・・・偽物だと、高宗。
恐れ入ります・・・それと、外部大臣の任命教旨は、暇ができたときに送ってください、今は忙しすぎてと、不遜な態度を取るイ・ワニク。
トンメの前に現れるヒナ。
ハッ、賓館の威勢がこうも大したものなのか?ちがうなら、鞭をすごく受けて幻が見えるのか?と、トンメ。
長くはいられないわと、ヒナ。
まあ、いい所だと長くいてと、トンメ。
思ってたよりもっとひどいねと、ヒナ。
オレが目にトゲな方々が一人二人じゃなくて、まったくカンがつかめないなと、トンメ。
大丈夫よ、イ・ワニクと言っていいわよと、ヒナ。
フッ、それならちょっと捕まえてくれるか?と、トンメ。
私よりはその者がもっと早いはずよ、ユージン・チョイ・・・死んだ宣教師と格別な仲だったみたい、数日間、ホテルにも戻ってこずに捜査中よ・・・その人が考えている真犯人は別にいるみたいで、ク・ドンメでなく・・・一度信じてみてと、ヒナ。
さあな、そのナウリとオレの間に過ぎし歴史があるが、そう美しくはなくて、オレを一度も訪れなかったのを見れば、救ってくれる気持ちはないようでと、トンメ。
それがかえって、あんたを信じるという事なんじゃないの?と、ヒナ。
そう信じたら、オレがまた、気持ちが行くんだが・・・大ごとだなと、トンメ。
明日からは、尋問の強度がますます強くなるはずよ、今日その宣教師の死因が出て来るというのだけれど、あんたに有利である理由はないの、その検案医がイ・ワニクの人で・・・と、ヒナ。
フッ、足もお広いなと、トンメ。
コメント
すみません。ちょっと気になるので。ハヤシ「行使」や清の「行使」となっているのが気になります。原語は分かりませんが、「公使」ではないかと思うのですが。頻出する肩書きなので。こちらがまちがっているかもですが、愛読していて気になるので書かせていただきました。
修正しました!