ク・ドンメがアメリカ公使館に移された上に、アレン公使は会う気がないという返答で焦っているイ・ワニク。
まずはハヤシ公使に会って対策を立てるのがと、イ・ドンムン。
事がこうなったのにハヤシが我々の味方だと思っているのか?と、イ・ワニク。
お前を殺しに行くわ、長くかかっても、かならず行く彼らが・・・と言っていた、エシンの母のことを思い出してしまう。
彼女の言葉が、ユージンの遅くなっても尋ねていくと言っていたのと重なる。
私はどうやら誤って触れたようだ、今から私の言葉をよく聞け、ク・ドンメとそのアメリカ軍の子、弱点になることを探せ、両親だろうと女だろうと、育てている糞犬まで、すべて!それと、浪人を放してやれ、自ら親分を活かす道があると伝えてと、イ・ワニク。
浪人たちをですか?と、イ・ドンムン。
アメリカ軍を連れてエシン宅を訪ねるユージン。
ユージンを見て驚くも・・・大監マニム、アメリカ公使館からやって来ましたと、伝えるアボム。
アメリカ海兵隊大尉ユージン・チョイです・・・近々のアメリカ人死亡事件に関連する人物が、このお宅一帯を徘徊して
いるということで巡察中です、もしも保護をお望みなら、その間我々が・・・と、ユージン。
この一帯を徘徊する人物がアメリカ人か?と、コ・サホン。
朝鮮人ですと、ユージン。
なのに、アメリカ軍が何の理由で、私の家を保護しようとするのだ?と、コ・サホン。
朝鮮は、保護しないはずだからですと、ユージン。
意味は分かるが、洋夷の保護よりは、保護しない朝鮮の意思があることを解するので、もう洋夷を引いて、私の家から去れと、コ・サホン。
失礼いたしました、どうか、警戒を強化なさることを勧告致しますと告げ、撤収するユージン。
誰が来た?誰が門を越えた?と、エシン。
その公使館のナウリです、大監マニンの前でこのように立って、朝鮮は守らないので、我々がこの宅を守ると・・・お嬢様!もう追い出されましたよ!と、ハマン宅。
追いかけていくエシン。
けれど、塀を越えてはいけない。
ユージンが馬を止める。
諦めかけたエシンだったが、馬の歩く音が聞こえ外を見る。
ゆっくりと現れるユージン。
エシンが返してくれた手袋をはめた右手を上げる。
涙目のエシン。
ユージンも目に涙を浮かべている。
ユージンが懐から出した写真を見て・・・私はこのおじさんを知ってるんだけどと、トミ。
どんなおじさん?と、ユージン。
このおじさんです、公使館の仕事が多ければ時々来ます、さっきも来て帰られたのですがと、トミ。
さっき、いつ?と、ユージン。
およそ2時間になりました、部屋ごとの植木などを見て行かれましたと、トミ。
引き出しのものをチェックするユージン。
地図がなくなっていた。
私がなにか間違えましたか、ナウリ?と、トミ。
お前じゃなくて私が何かを逃してしまったようだと、ユージン。
急ぐがままに整えてきましたが、咸鏡道にも人を送ったというので、その者がこれらのものに何の意味があるのか気づくのも、時間の問題のように思いますと、義兵。
フランス製パン所の主人・女将・鍛冶屋・薬房の主人・鐘を突く下級役人、彼らも全て義兵のようだ。
とんでもなく、その者の捜査が我々の首を絞めつつある、密書の真偽が明らかになってはダメなのは無論で、このまま置けば、上海に、ソンヨンにまで届く者だと、イ・ジョンムン。
けれど、內帑金(ネタングム:내탕금)の証書を探し、朝鮮に戻したのもその者ですと、ファン・ウンサン。
その者の私的な感情が大義と交わっただけだ、その者の言葉と行動には、長い間抱いた朝鮮に対する憤り・・・恐れ多きも陛下が自分に請うた武官学校の教官の座も、しないと選択した者だ・・・その者のどこが朝鮮に向かっているというのだ?・・・
ようやく陛下の内帑金がソンヨンに渡された、武器購入に全力を傾けるべき時期だ・・・その者がソンヨンに、より密接になる前に、そのアメリカ人を殺せと、イ・ジョンムン。
ユージンが、酒幕(鶏屋)、窯、鍛冶屋、製パン所、薬房・・・と、考えをめぐらしつつ夜道を歩いてると、浪人に囲まれてしまう。
イ・ワニクが殺しに来ることを示唆していたトンメの言葉を思い出し・・・うっかりしていたとつぶやく。
一旦オレもここでただ死ぬことはできないので、この戦いを止めるのに誰かを呼ぶぞと言い、銃を天に向かって撃つ。
気持ちはわかるがよく考えろ、こんな事をしてもク・ドンメは助けられないとも。
そこにヒソンが、止めなさいと言ってやって来る。
は~、よりによって来るのがそちらなんだ!と、ユージン。
今重要なことはそれじゃないではないですか、どんな事が?ク・ドンメの浪人たちではないですか?この者たちが304号をどうして攻撃するのです?・・・待ってください・・・私はク・ドンメと面識がある、どこかでうどんでも・・・と、ヒソン。
出した財布を斬る浪人。
この者たちは本当に狙っているのは304号の命みたいだ、けれど心配しないで、私の行いが大様で誤解を生じるけれど、文武をあまねく兼ね備えてる方ですと、ヒソン。
そして棒切を握る。
発砲し・・・公使館に近いので5分だけ持ちこたえてと、ユージン。
かかってこいと、ヒソン。
戦闘が始まる。
しばらくして、騒ぎに気づいたトンメの部下ユジョが、その争いを止める。
無礼をお許しを、この子らは何も知らずにしたのですと、ユジョ。
とてもよく知ってやったんだが?と、ユージン。
親分を助けようとする気持ちで、イ・ワニクの誘いに乗っただけです・・・けれど、そう解決できることではないはずです、ナウリが親分を助けてください、何でも協力しますと、ユジョ。
よく考えました、助けられなければその時殺し・・・そんなことはしないで、悪いことです・・・ところで。朝鮮人ですか?ちょうど気にならないですか?と、ヒソン。
ヒソンが肩に手をおいてきたので、その手を振り払うユージン。
アメリカ公使館。
ヒソンを治療しているユージン。
痛いと、ヒソン。
血は止まった、けれど病院に行かねばならないだろう、お行きくださいと、ユージン。
今日もホテルに戻らないのですか?キム・ヨンジュという者を探して?そうするはずだと、ヒソン。
たった今なんと言いました?と、ユージン。
私は明月館の女人たちに聞いたのですが、アメリカ公使館でキム・ヨンジュという者を探していると、ひょっとしてその者がグローリーに泊まっていましたか?と、ヒソン。
その者をご存知で?と、ユージン。
推測できる者がいるにはいますと、ヒソン。
推測できる者がこの中にいますか?と、写真を見せるユージン。
この者です、追ったのに逃して、近くに行くと何かの臭いがしたのだけれどと、ヒソン。
アヘンの臭いのはずです、どこで逃したのです?と、ユージン。
鐘閣の近くで、アヘンの臭いは私も分かるのですが、そうじゃなく、もっとありふれた、香の臭いのようでした・・・もしかしてこの者が男ムーダンですか?と、ヒソン。
辺鄙なところ、女ひとりで生き、外部人が出入りしても目につかないところ・・・アヘン中毒者の体からアヘンの臭いが出ないほどに香りが染み込む所、ムーダンの家・・・と、ユージン。
トンメの助言がここで生きる。
男ムーダンで合ってる!と、手をたたくヒソン。
傷が痛い。
二人の推測どおり、キム・ヨンジュはムーダンの家にいた。
浪人が探し回って迷惑なのでと、金を無心するムーダン。
また、金を受け取ると、金を持っているのに、私なら日本なり清に逃げるとも。
古い友人の娘に、両親を殺した敵が誰なのか教えてやろうと・・・と、キム・ヨンジュ。
それがイ・ワニクだということを思い浮かべる。
天地神明に何やら願い事をしているチョ氏夫人。
厨。
アメリカ軍がやって来たと聞きました、大監マニムがとても驚かれましたねと、スング。
私がより驚きました、このように足止めされてと、エシン。
チョ氏夫人のところへ行くとハマン宅。
それなら、私に連絡された理由が?と、スング。
はい、お師匠様は今私を抜いてくださらねばなりませんと、エシン。
ひょっとしてその者へお行きになるのですか?と、スング。
お師匠様は、人生で最も遠く、どこまでお行きになられましたか?私は海へ行きました、東側に長く走って・・・その時そんな考えをしました、次は、更に遠くへ行きたいと、それが今です・・・私にとって海より遠いところが、そこです・・・
念慮も叱咤も後に甘んじて受けます、今は、彼に行かねばなりません、お師匠様も私に一度だけ、何もお尋ねにならず、「はい」と、言って下さってはダメでしょうか?と、エシン。
はい・・・お急ぎください、すぐ通禁ですと、スング。
コメント
すみません。ちょっと気になるので。ハヤシ「行使」や清の「行使」となっているのが気になります。原語は分かりませんが、「公使」ではないかと思うのですが。頻出する肩書きなので。こちらがまちがっているかもですが、愛読していて気になるので書かせていただきました。
修正しました!