トンメが開放される。
おかげで無事に出ます、ナウリ・・・次は私が酒を一杯奢りますと、トンメ。
幾人も手助けした、オレの上司も、小間使いの少年も、賓館の主人も、お前の男たちも、とある若様も、とあるお嬢様もと、ユージン。
返す日があるでしょう、では私は、重要な会う用があってと、トンメ。
死んでしまった子分たちの火葬の指示を出した後、花月楼に戻るトンメ。
すると、ハヤシ公使が渡すように配慮されたと、例の日本人が刀を返しにやって来ていた。
ちょうどいまハヤシ公使に会ってきたところだ、贈り物を送ったと言っていたが、もう来てたのか?・・・オレが言っただろ?出たらお前から殺すと、その贈り物はお前だと、トンメ。
そして、その男を斬り捨てる。
その後、トンメはグローリーホテルへ。
トンメを見つけたホタルは駆け寄って抱きつく。
ヒナとは目で会話するトンメ。
ピアノを引いているヒソン。
家儈(カケ:가쾌:不動産仲介人)から聞くに、事務所はまだ求めることができてないと?と、ヒナ。
私が気に入ってる場所が一つはあるにはあるのですが、すでに主人がいて・・・言うなれば、まるで私のことのようですと、ヒソン。
近頃やせて見えたと思ったら、悪い気を起こすまいとそうなさってるみたいですね、私の家だから去れとおっしゃってください、長く空けたけれど私が主人だと、来る途中だったと・・・と、ヒナ。
それなら良かったのに・・・来ようとしなかったと、ヒソン。
正直におっしゃって・・・それならルームでも変えて差し上げましょうか?とりわけ3階の客室で騒乱が絶えませんと、ヒナ。
眺望が最も良い階です、その程度は甘受しなければ、その部屋のテラスが月が一番よく見えてと、ヒソン。
ユージンが降りてくる。
今日はその宣教師の葬儀がありますと、ヒナ。
悲しい曲を演奏しなければなと、ヒソン。
そして、再びピアノを弾き始める。
外国人墓地。
高貴で偉大なものよ・・・私の家、私の英雄、私の・・・父・・・(星条旗にくるまれた棺に土をかけ)・・・どうかお気をつけてと、心の中でつぶやくユージン。
葬儀が終わり、ヨセフを埋めた場所に濁酒をかけ、自分も一口飲み笑みを浮かべる。
涙を浮かべもう一口・・・。
済物浦(チェムルポ:제물포)の寺。
この文字はなんですか?お嬢様?と、寺の女。
ヨセフ・ステンソンと英語で書かれている。
とあるアメリカ人の名前だ、私は、この人のためにロウソクを捧げたいのだが、葬儀の日は今日だ・・・けれど、この人は神を信じる方なのだがと、エシン。
あちらにおられる方たちで、互いによくわかってお過ごしでしょう・・・仏様が神様のもとにちゃんとお導きなさるはずですと、女。
それならお願いだと、エシン。
薬房に来ているエシン。
手紙は函には入っていない。
お嬢様との声。
すぐに出ると、エシン。
なんの知らせを待っているので?との声。
ユージンだった。
私を撃とうとしていた女人なので、悪い知らせを待っていたようで・・・どれほど憎いのか・・・大丈夫なのですか?と、ユージン。
今私の心配をするのですか?と、エシン。
私は慣れていて・・・朝鮮でもアメリカでも、いつもそうでした、いつも・・・あなたたちは私を、どちら側でもないと言うからと、ユージン。
こちら側です、私の側に歩いてくださいと、手を差し出すエシン。
私を撃とうとしていた女人の手を握ろというのですか?と、ユージン。
それを知っていながらも、私の銃口に入ってきた男の手を、私が握るのですと言い、再び手を差し出すエシン。
それに呼応するユージン。
そして、エシンを引き寄せ抱きしめる。
泣いている。
雨。
エシンからもらった硬貨を手にしているトンメ。
ハンカチは私が受けたのに、この夜に誰がこう泣かれるのか・・・と、ヒナ。
ハヤシがク・ドンメと組んだようだと、イ・ドンムンに話しているイ・ワニク。
また、トンメがヒナをおぶっていたのを思い出し・・・人間万事塞翁が馬という、信じられる者がいるようでもありとも。
そこにク・ドンメがやって来る。
出て待てと、イ・ワニク。
けれど私がいるのが・・と、イ・ドンムン。
お前がいるのが何の助けになるんだ?と、イ・ワニク。
座れと言われるも、机の前に進み・・・久しぶりにお会いします、危うく永遠にお会いできないところだった・・・と、トンメ。
机を叩き・・・小言はしまって、問い詰めることがあるなら手早く問い詰めていけと、イ・ワニク。
過ぎた事、刀使いは刃で問い詰めるべきであり、口では問い詰めないでしょう・・・一つ心配なのは、大監がそのように望むコ・サホンオルシンをついに縛れずに、本当に大監の目の外に出てしまうかと 気をもみますと、トンメ。
金をやればすべてやるろくでなし風情が、どこでふざけた真似を?え?今私を脅しているのか?と、イ・ワニク。
怖いですか?こいつは出所した道で、ハヤシ公使に耳寄りな話を一つして差し上げましたよ・・・私はいち早く皇帝の內帑金(ネタングム:내탕금)証書を探し、イ・ワニク大監に渡したのですが、さてはて、イ・セフンと徒党を組み飲み込んだが、事がよじれ、イ・セフンに罪をすべて着せました・・・と、トンメ。
フフフ、その証拠もないたわごとをハヤシが信じるようか?石橋も穴が開く時まで叩きながら渡るのか?こいつ?と、イ・ワニク。
私はただ、想像力が豊富な者なので、疑いを植えました・・・そしたらハヤシが大監に伝えろと・・・朝鮮の奴でも日本の奴でもない奴らは、結局、日本の弱点になると・・・外部大臣に上がられたこと、おめでとうございます、ナウリ・・・なので、どうか体にお気をつけてください。と、トンメ。
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