大監マニムと、アボム。
アメリカ軍が私の家にまた何事かと、コ・サホン。
私を探していると、来ましたと、ユージン。
私が何の理由でアメリカ軍を・・・アボムは周囲を退かせ、ハマン宅はエシンを連れてきなさい・・・君だったのか、エシンが言うその者が、君だというのか?と、コ・サホン。
はい、 私ですと、ユージン。
部屋。
ユージンの隣に座るエシン。
今から私の問いに、謝罪も弁解もなく、即答だけしなさい、エシンが君を心に置いたというが、事実なのか?と、コ・サホン。
事実ですと、ユージン。
また、同じ気持ちなのか?と、コ・サホン。
同じ気持ちですと、ユージン。
は~私は到底理解することができない、この者は一体何なのか、血を抜いて新しい血を入れたのでもなく、朝鮮人がどうして洋人になったというのだ?国を売ったのか?と、コ・サホン。
生きるために朝鮮を去り、アメリカ人になるために、アメリカ軍になりました・・・生き残らねばならず、生き残り、朝鮮発令の命を受け、朝鮮に来ましたと、ユージン。
アメリカ軍は朝鮮の侵略軍だ、どうしてお前が、私の前にこんな者を連れてこられるというのだ?アメリカが祖国だと言う者を、朝鮮の利権を奪って行く侵略軍の先鋒の者を・・・お前は一体こんな者と何をしようとしているのだ?一緒に死ぬというのか?と、コ・サホン。
一緒に、生きようというのです、生きようとするのですと、エシン。
語不成説(言語道断)だと、コ・サホン。
アメリカ軍は侵略軍であっています、けれど、私は朝鮮が安全であることを望みますと、ユージン。
本心であるはずがない、アメリカの軍服を着た者が、どうして朝鮮を心配するというのだ?と、コ・サホン。
ずいぶん前に、オルシンにお会いしたことがあるようです・・・「賤民の目が遠ければ、命が短いというのだ」・・・私が朝鮮を去る前、とあるオルシンがしてくれた話です、こうしてまたお会いしますと、ユージン。
(私も分かります)
お、お前は知っていたのか?この者の出身を?それを知っていても!と、コ・サホン。
彼の出身は、彼の過ちではありません、私に来る一歩一歩が、遠いはずです・・・私もやはり、彼に駆け寄ってみて、知りました・・・だから、これ以上・・・と、エシン。
は~と、コ・サホン。
お行きください、お願いですと、エシン。
出ていくユージン。
お前がどうして、私にこんな侮辱を与えるのだ?班家の娘が心に男を抱いたことも驚くべきことなのに、どうしてあのような者を!私の孫女の口からこんな言葉が出ると知っていたら、刀を刺して突っ伏したものを・・・
お前は婚約を破ったとしても、あの者には行けない・・・私の目に土が入っても、お前はあの者に行けない!この祖父にそのサマまで見せてはならない!生涯独りで老いろ、今後お前の人生は寺のようだろう、それがお前の選択の結果だ!と、コ・サホン。
そう致しますと、エシン。
祖父の部屋から出たエシンは、チマチョゴリを身に着けた両班家の令嬢としては越えられなかったはずの塀を越える。
そして、ユージンを追いかける。
気づいたユージンはエシンのもとまで駆け寄る。
さっきは行けってと、ユージン。
こう、こう早く行くのだと思わなくてと、エシン。
そうしなければならないと思ってと、ユージン。
気をつけてとの、挨拶もできなくてと、エシン。
そのためにこう走ってきたのですか?塀を越えて?と、ユージン。
いつまた会えるのかわからなくて・・・と、エシン。
脱げて転がっていた温鞋(オンヘ:온혜)を拾い、エシンに履かせるユージン。
顔を歪めるエシン。
お祖父様を、理解してくださいと、エシン。
かえってありがたい、このようにでも会わせてくれて・・・似ているんだけど、貴下が誰に似てこう素敵なのかと思っていたのだけど・・・戻ってください・・・また会いましょうと、ユージン。
気をつけてお行きください・・・と言い、去っていくエシン。
(回想:海)
こんな瞬間も想像してみましたと、エシン。
海岸に来ることですか?と、ユージン。
いいえ、こう貴下と並んで歩くことです、自由に・・・ある日は、貴下が毎日歩いている慣れた通りを歩き、貴下が発ったニューヨークの通りまで行ってみるのですと、エシン。
洋装でニューヨークを歩くエシンとユージン。
そこでは、男女が並んで歩いても、誰もじっと見ないですか?と、エシン。
皆がじっと見るはずです、君と私がすごくよく似合っていてと、ユージン。
ハハハと、エシン。
私はそこで勉強もするわと、エシン。
何を学んでいるので?と、ユージン。
世界がどれほど大きいのか、地球は本当に丸いのか、星はどこから昇りどこへ消えるのか・・・勉強が終われば私は、あなたがいるところへ向かって歩くのと、エシン。
私は何をしているので?と、ユージン。
私を見ているわと、エシン。
噴水台に座ってと、ユージン。
笑って私に手を振っているわ・・・私はちょっと恥じらい・・・長い間幸せよ・・・と、エシン。
とある日は、一緒にミュージックボックスの店にも行きました・・・私達が好きな音が響き渡り、私たちはしばらくその前に立っていますと、エシン。
そして、また何をするので?と、ユージン。
日が落ちて、私達は別れるでしょう・・・西洋の恋人たちは、分かれるときにこう挨拶をするのだと・・・(何かをささやき、あるいはハグ?)・・・good bye・・・と、エシン。
good bye でなく・・・See you と言いましょうと、ユージン。
See you・・・See you again と、エシン。
嗚咽を押し殺して泣いているエシン。
けれど、抑えきれない。
コメント