ユージンがグローリー・ホテルに戻ると警務庁の兵が列をなしていた。
何かあったのです?と、ユージン。
こちらに、お待ちになっておられますと、ヒナ。
高宗(コジョン:고종)がカフェを召していた。
陛下と、ユージン。
カフェを言い訳にして、そなたに伝えることがあって・・・朕は君が大韓帝国武官学校の教官を担ってえくれればと思うと、高宗。
その仕事は私の仕事ではありません、他の適任者がきっといるはずですと、ユージン。
断らないでくれ、朝鮮を助ける者、身分と派閥に関係なく、正しいことを図ろうとする正義がある者、君が適任者だと、高宗。
間違って理解されておられます、身分に執着してやったことです、私が朝鮮を助けたのではなく、私の復讐を朝鮮が助けたのですと、ユージン。
復讐?と、高宗。
私的なことです、何よりも私は、すぐに朝鮮を去ります。
アメリカへ帰るのか?と、高宗。
どこであろうと、朝鮮でないところへ行きますと、ユージン。
もしかして、君を傷心させた事があったのか?と、高宗。
私が、誰かを傷つけるかと去るのですと、ユージン。
君は私の臣民ではない、故に命ずることもできず、命ずることもできないため捕まえることもできない、君の意思はよくわかった、これで行ってよいと、高宗。
一礼して去っていくユージン。
説得が上手く行かなかった様子です、陛下と、ヒナ。
皇帝といって、すべてのことが意思のままになることではないのでと、高宗。
皇帝陛下でおありといって、カフェの料金を受け取らないこともないでしょう、料金は払ってお行きにならなければ、陛下と、ヒナ。
ハハハハハ、いくら出せばよいのか?と、高宗。
新年になったのでもう家に戻ってこい、婚姻も急いで、そうではないか?夫人と、キム・アンピョン。
そうではありません、婚姻や家の行事は当分の間だめですって・・・そうすれば関心が集中するじゃありませんかと、尹氏夫人。
なにかあるのですか?と、ヒソン。
ないと、キム・アンピョン。
ご飯でも食べなさいと、尹氏夫人。
近頃私の後を追う影が見えるのだけど、そいつらなのか?と、嘘をついて煽るヒソン。
どんな奴らなのよ!と、尹氏夫人。
ただ、ブサイクな奴らでしたと、ヒソン。
何のことかわかりませんが、当分の間心配なさらなくても良いです、それと父上!と、ヒソン。
どうした?何かあったのか?と、キム・アンピョン。
お年玉を頂いていません、私がそれを受けてこそ行くのに、五穀米を二杯も食べました、父上と、ヒソン。
30にもなるのに未だに正気を整えず!と、キム・アンピョン。
また、30は去年の前の前だったと口答えする息子にムカつく。
ファン・ウンサンを尋ねるユージン。
日の入りに、ここまでどんな用ですか?と、ファン・ウンサン。
一晩泊めてください、とても疲れていますと、ユージン。
いつかは漕ぎ手だったのに、今日は過ぎていく旅人なのか?酒幕は戻る道にあると、ファン・ウンサン。
ここに持っているのはアメリカの麦酒(ビール)というものなのだけどと、ユージン。
ビールには勝てなかったようで、二人で飲み始める。
大したことはないと言いつつ、次の瓶を開けるファン・ウンサン。
それでも、ユージンを泊めてやるつもりはない。
高い酒を飲ませているのに、ぞんざいな口ぶりだ。
ビールの対価に割れた茶碗でもくれ、寝かしてくれないので、日が落ちる前にもう行かなければと、ユージン。
拗ねたのか?と、ファン・ウンサン。
はい、拗ねて行くんです、ずっとその性格で過ごしてください、老いずに、会えて幸いでした・・・そのように知らん顔をなさらないでください、すべて見られたのでしょう?私の部屋を探ったときにと、ユージン。
おい、こいつ!山の中で茶碗を作るのも忙しいのに、何を言ってるんだ!と、ファン・ウンサン。
ノリゲのようなものをご覧になったようですが、米を三俵受け取らなければならないようだけどと、ユージン。
見てたら売るさ、こいつ!と、ファン・ウンサン。
そうなさってください、そのようにずっと、ツンツンして過ごさなければなりません・・・私は生きて、アメリカにちゃんと到着しました、ご恩は大きく返せず申し訳ありません、その時の幼い賤民が、私です・・・とても遅い挨拶ですが、ありがとうございました・・・と、一礼してさろうとするユージン。
オレは全て受け取った、ソアを助け、その証書を朝鮮に戻してくれ、イ・セフンを処断して、お前は大きく全て返したと、ファン・ウンサン。
そうは言いつつも、恩を大きく返すなら、両手に持ってこないと!片手で遊びに来たなと、笑いながら憎まれ口を叩く。
背を向けているユージンは涙する。
寝ていけ、泊めてやるから・・・部屋に火でも・・・と、ファン・ウンサン。
学堂。
いつものようにナムジョンがエシンに単語を教えている。
Miss.(女人)/Mr.(男)/Moonlight(月明かり)/Miracle(奇跡)と、ナムジョン。
また、上の空に見えるエシンに、英語の勉強は復讐してこそうまくなるとも。
上の空のようでも・・・反芻し全て覚えていると、エシン。
申し訳ありません、グッジョブ!それでは今日は、S・U・Vを勉強しますと、ナムジョン。
Sには、Sad Ending があるでしょ、悲しい終わりだと、エシン。
あ、そうだ、お嬢様が最初からご存知だった単語でしょと、ナムジョン。
そうだ、異邦人の男、こうなると最初から知っていたのね・・・と、エシン。
え?と、ナムジョン。
質問だ、異邦人は英語でなんというのだ?と、エシン。
お、不思議です、異邦人もSにあります、Stranger と、ナムジョン。
Stranger ・・・Sにはすべて悲しい単語だけなのねと、エシン。
いいえ、Sには・・・Snowもあります、雪です・・・それと、Sunshineもあって、Starもあります、日差しと星です・・・と、ナムジョン。
雪と、日差しと星だと・・・すべて空で輝いてるものだなと、エシン。
お、その空もSにあります!Sky・・・お嬢様はこの内でどの単語が一番好きですか?と、ナムジョン。
さあ・・・と、エシン。
学堂からの帰り。
街灯が点滅している。
籠に乗らず、英単語をつぶやきながら歩いているエシン。
路面電車が傍を通る。
Moonlight・・・Miracle・・・Mr.・・・Stranger・・・Sunshine・・・Mr.・・・Sunshine・・・
二人がかつて出会った時のように、線路越しに再会するエシンとユージン。
ミスター・サンシャイン 第11話に続く
文責:韓国ドラマあらすじ団
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